2008年に発足し今年で7年目を迎える「第7回日台観光サミット」が5月23日、台湾南部の屏東県にて開催され、日台双方の旅行業界代表ら約180人が出席した。
サミットでは2013年に設定した日台相互訪問者数400万人突破という目標にむけ、オープンスカイによる広域的なモデルルートの再構築や、地域間の観光交流に関する相談窓口の設置、ワーキンググループの発足が議決され円満に幕を閉じた。
今回のサミットにも出席した交通部觀光局國際組鄭憶萍科長によると、近年、観光や農業の面で成長をみせている台湾南部地方の屏東県が開催場所に選抜された要因としては、オープンスカイにより観光客の大都市圏集中を緩和し、地方の観光を開拓していきたいという日台双方の願いも関係しているという。
墾丁福華渡初暇飯店で行われた初日のサミットには台湾観光協会(賴瑟珍会長)、観光局(謝謂君局長)、交通部(陳建宇次長)、日台観光推進協議会(山口範雄会長)など、180人を超える日台双方の旅行業界代表等が出席。
賴瑟珍会長はサミットにて、「日本の東日本大震災や円安、新型インフルエンザの流行などを乗り越えた今、日台の往来人数は急成長しており、6年間での成長率は52%を突破。双方は2016年までの目標相互訪問者数を400万人としていたが、突破は間違いないだろう」と述べた。
山口範雄会長は「日台にとって2013年は実りのある1年であった。相互訪問人数は360万人を超え、台湾からの訪日人数は220万人にも達した。これは平均でいうと台湾人の10人に1人が日本を訪れたことになる。日本からの訪台人数も急成長を見せており、ゴールデンウィークの旅行先として1位になるほどだ」と日台間の友好関係を強調した。
昨今の日台交流は頻繁であり、現在は台日同名32駅観光プロモーションや日台観光フォトコンテストが行われている他、2014年の台湾観光大使を福山雅治が務めるなど盛り上がりをみせている。
観光サミット後、日台双方の旅行業界代表らは国立海洋生物博物館、大鵬灣、竹田駅周辺、禮納里(りなり)部落、そして高雄の観光地などを見学した。
なお、来年の第8回台日観光サミットは日本・山形県で開催されることが発表された。山形県の選抜理由として、鄭憶萍科長は「東北地方である山形で開催することにより、東日本大震災で被害を受けた東北地方の早期復興を支援したいということで選抜した」と述べた。