九州開催の「台北國立故宮博物院展」に心強いサポーター誕生だ。太宰府市の九州国立博物館は、今年10月から開催する特別展「台北國立故宮博物院展」の公式サポーターとして、福岡ソフトバンクホークスの王貞治会長を任命。その他、エッセイストの阿川佐和子さん、陶芸家の十四代今泉右衛門さんも任命された。
台北故宮博物院は歴代の中国皇帝が愛した文物など約70万件の優れた文化財を所蔵。その中から青磁や書画など厳選し、代表的な逸品を、東京国立博物館と九州国立博物館で紹介。東京では既に開始されており、来場者から大好評を得ている。
九州開催に向け、7月10日、福岡市のホテルで就任式が行われ、王貞治氏が出席、九州国立博物館の三輪嘉六館長から直々に任命証が渡された。中華民国(台湾)籍でもある王貞治氏は「台湾野球界との交流で台北の故宮博物院には行ったことがある。その時は人間の偉大さを改めて感じた。今回の展示会でも人間の無限の力を感じて欲しい。サポーターとして任命いただき感謝している。ホークスの選手達にも特別展を足を運んでみてもらいたい」と話し、サポーターとしての初仕事として展覧会ポスターにサインを入れた。また、阿川氏も「台北故宮の名品を間近で見られることは僥倖以外の何物でもない」とコメントを送った。
九州では、10月7日から11月30日までの開催で、書画や工芸品など計110件が展示される。目玉は豚の角煮そっくりの門外不出作品「肉形石」で、清時代に制作された。染色技法を駆使してタレが染み込んだ豚の角煮の皮が表現されており、2週間の期間限定での公開となる。「人と熊」という作品(清時代)は白黒が鮮やかな対称で、人と熊が戯れているように見える愛らしい作品だ。110件のうち46件が九州限定公開。前売り券の売れ行きも好調で、開催へ向けボルテージが高まっている。