来日の目的として「代替エネルギーの視察」を挙げた李登輝氏は22日、神奈川県川崎市の東京電力・浮島太陽光発電所を訪問した。同行した参議院・江口克彦議員と衆議院・和田政宗議員とともに約1時間半にわたり日本に於ける太陽光発電の現状を視察した。李登輝氏は報道陣に対し「石油や火力、原子力発電と比べて導入コストは高く、ソーラー発電事業の民営化は難しいが、政府として将来に備え、台湾も関連産業の発展を図り、進めていくべきだ」と述べた。
視察はかわさきエコ暮らし未来館内で行われ、2階の展示室でソーラーパネルを見学した後、3階では東京電力側の説明を受け、李登輝氏は電気代や送電による漏電量などについて20分ほど質問をした。最後に4階の展望室にて実際に設置された太陽光パネルを熱心に視察するというスケジュールだった。
現在、台湾では、福島の原発事故をきっかけに、第4原子力発電所(新北市)の建設に反対する声が高まっている。これを受け台湾政府では、安全検査後に同原発1号機と2号機の稼働凍結や工事停止の方針を決めている。