中華民国建国103周年を記念する「国慶節」パーティが、福岡市内で開かれた。毎年開かれるパーティに、今年も、台湾行政、在九州の政財界から関係者約1000人が出席。今年は、台北国立故宮博物院特別展の祝賀レセプションも兼ねて開催された。
主催である台北駐福岡経済文化弁事処の戎義俊処長が「昨年4月に総領事として福岡に着任し、気づけばあっという間に一年半が経っていた。一年半の間に鹿児島28回、熊本26回、宮崎21回などと各地を回ってきたが、沢山の方と出会い、豊かな台地の恵みをいただき、美しい景色に感動し、改めて九州・山口は素晴らしいと実感した。中でも、温かい人情と友情は、東京のような大都会では味わうことのできない醍醐味。台湾では今でも『日本精神』が息づいている。両国国民が持っている日本精神こそが目に見えない絆である。台湾・九州の飛躍的な発展、中華民国・台湾と日本国の国運隆昌を祈念したい」と挨拶した。
李淑珍・名誉団長行政院院長夫人は「福岡は素晴らしい都市だ。これからも文化交流を通じて美しい社会を作りましょう」と述べた。国立故宮博物院の馮明珠院長は「九州1300万人の方が故宮博物院展を気に入ってもらえるなら非常に嬉しい。11月30日に展覧会が終了して以降、台湾に多数の名品宝物が来る。九州と台湾は交流が深く、誕生する分院にも、是非お越しいただきたい」と来場者に向けPRした。
また、日華議員懇談会副会長の衛藤征士郎・衆議院議員は「日本と台湾は、自由、人権、民主主義など共通する部分が沢山ある。両国は、アジアの『真の政治大国』であり、アジアの安定、平和のために尽くす役割は大きい。また故宮博物院展は、日本と台湾、両国の未来永劫の架け橋であり、ますます発展していくことを祈念している」と述べた。福岡県議会・加地邦雄議長が「今日は多くの来賓の方にお越しいただき感謝している。両国の更なる発展を祈願したい」と乾杯の発声を行った。
ステージでは、台北駐福岡経済文化弁事処の職員や台湾留学生一同での合唱や、波止場ナナ氏らによる「バナちゃんブギ」の演奏、台湾伝統芸のお面の早変わり、パペット人形劇などが披露。また、福岡—台北往復航空券が当たる抽選会が行われ、会場は湧きに湧いた。来賓として亜東関係協会・李嘉進会長が「今後の台湾と日本の更なる発展と友好の深まりに期待したい」と述べた。会は。福岡県中華総会の呉坤忠会長のユーモア溢れるスピーチで幕を閉じた。