福岡県内の中小企業で結成された訪問団が、台北市南港にある偶動漫娯楽事業股份有限公司を参観した。偶動漫娯楽事業股份有限公司は、台湾の伝統的な人形劇である「布袋劇」を映像化し、テレビや映画で放映している。3D技術を使った映像化をしており、アジアでの最先端を走る。
訪問団を迎えた偶動漫娯楽事業股份有限公司の傅琛壹総経理は「3D映像と伝統劇が映画になった時の迫力を感じて欲しい」と挨拶した。訪問団からは「日本ではリアリティのあるCGは流行らず、どちらかというとかなりデフォルメされたキャラクターが出回っている。台湾でははっきりした方が流行するのか。またどうやって撮影するのか」などといった疑問が積極的に出された。傅琛壹総経理は「NHKでも人形劇が放送されていたし、東ヨーロッパでもそういった番組が放送されており、世界的にも存在する映像文化だ。台湾では、神様に見せるための人形劇を、一般の人に見せるようになって人気が出てきた。人形劇には線で釣って動かすタイプと、手を入れて動かす違ったやり方がある。台湾の人形劇の文化価値を守り、新しいことに挑戦したい」と話した。
訪問団は、映画製作の舞台裏を撮影した映像を見て、台湾伝統劇が時代にどのように浸透しているかについて学んだ。
傅琛壹総経理は「『布袋劇』は中国・福建省から伝来、人形劇を舞台で見せたい、チケットを販売、バックグランドも大きくして発展、という流れがある。テレビ番組になったことで大きな転換期を迎えた。VHSやDVDでの販売も行っている。3Dの活用で、ますます発展していくのではないか」と見通しを語った。偶動漫娯楽事業股份有限公司と日本企業では今後も映像を通じた様々なコラボレーションを図っていきたい、としている。