台湾の旧正月を祝して行われる恒例行事の「第15回台湾春節祭」が2月22日、大阪中華学校にて行われた。当日は生憎の雨にも関わらず、去年を上回る約6000人の日本人や台湾人が集まり、会場は熱気に包まれた。
同祭は関西地区の華僑団体を中心に、台湾料理の出店や獅子舞、大阪中華学校の生徒らによる演舞、そして新象創作劇団による伝統雑技が行われ、春節を祝った。また、参加者を対象に、航空チケットや高級ホテルの宿泊券、家電製品など、豪華景品の当たる抽選会が午前と午後の2回行われ、活況を呈した。開会式を前に、抽選会の抽選券を目当てに多くの人が行列を作っていた。
日本では現在、旧正月を祝う習慣がなくなって来ているが、同祭来場者の約半数は日本人と見受けられた。同祭主催の中華民国留日大阪中華総会の洪里会長は、「この春節祭を通して中華文化を日本の皆様にご紹介し、お互いの理解を深めることが出来たらと思う」と述べ、日本人来場者の来場を歓迎した。
日本人来場者は本場の台湾料理に舌鼓をうち、台湾「佛光山寺」のブースで拜拜(礼拝の意)を行うなど、台湾の文化に触れ、楽しんでいた。
毎年参加しているという日本人来場者は「抽選会とおいしい台湾料理が目当てで毎年来ています。まだ台湾に行ったことがないのですが、ここにくると台湾の雰囲気を感じることが出来ます。いつか絶対に台湾に行きたいと思ってまいす」と話していた。
また、特設ステージで台湾の二胡演奏を披露した大阪中華学校の6年生は、「3年生の頃に二胡クラブに入り、週に1回必ず練習しています。台湾の楽器を演奏するのは楽しいです」と話し、次世代の文化における日台交流も密接である事も感じられた。
なお同会には、この日のために来日した僑務委員会の陳士魁委員長や、台北駐日経済文化代表処の沈斯淳代表夫妻、同じく駐大阪弁事処の蔡明耀処長夫妻らが開会式に出席し、日本側からも衆議院の竹本直一議員及び大阪府議会日華親善議員連盟の永野孝男会長、並びに大阪市浪速区の玉置賢司区長が参加し挨拶した。
竹本議員は「日本を一番愛してくれている国は台湾だ。愛してくれる人を大事にしなければならないと常に思っている。特に大阪は日台の友好関係や経済の面でも上手くいっておりウィンウィンの関係を築けていると言える」と述べ、大阪地区と台湾の良好な関係を表示した。