チャイナエアライン(中華航空)系格安航空会社(以下:LCC)のタイガーエア台湾(台湾虎航)は4月2日より、桃園-成田線を就航した。台湾の航空会社のLCCが日本へ上陸するのは今回が初めて。エアバスA320型機(180席)を1日1往復運航する(成田12時10分発/桃園15時00分着、桃園7時00分発/成田11時10分着)。
同社によると同日、桃園を出発した初便の乗客は満員の180人、一方で成田発の初便は約7割程度の乗客数だった。また、同社は今後、関西や沖縄など、観光客から人気のある地域への就航も計画しており、関係当局からの認可取得にむけて働きかけをおこなっているところだという。桃園-成田線就航を機に、日本市場を拡大していきたいとの考えだ。
同日、成田空港第2ターミナル98ゲート前にて行われた就航記念式典には同社の關栩CEOが出席。關CEOは、近年訪日台湾人旅客数が増え続けていることを踏まえ、日本は「非常に重要な市場である」と判断し就航を決定したとした。また、4月8日よりオープンするLCC専用の成田空港第3ターミナルについては、「同線就航許可を得るための申請の段階では第3ターミナルが選択肢になかったため第2ターミナルを利用することとなった。第3ターミナルは当然とても魅力的である。安いコストで利用できる第3ターミナルを利用できればお客様にもっとコストダウンの面で満足して頂けるようになるので、今後、移動することも検討したい」と述べた。
同じく同式典に来賓として参加した、成田国際空港執行役員エアライン事業部の荒川武部長はこれに対し、「すぐに移動ということは難しい。まず第2ターミナルである程度実績を作って頂いて、第3ターミナルの運用状況を見て頂き、その上で移動をご希望されるならば移動して頂くことになるかもしれない」とした。
なお、同式典には台北駐日経済文化代表処の沈斯淳代表、台湾観光協会東京事務所の江明清所長、チャイナエアライン日本支社の石炳煌支社長、国土交通省航空局部の染谷孝之部長、日本政府観光局 (JNTO)の加藤隆司理事、交流協会の舟町仁志専務理事も出席し、記念のテープカットを行ったほか、関CEOから来賓に記念品が贈呈された。
記念すべき成田発の初便に搭乗した女子大生は「H.I.Sの航空会社指定なしツアーなので、タイガーエア台湾を利用することは知らなかったです。台湾には初めて行きますが、親日と聞いていたので安心して旅行できるのではないかと思います。おいしいものを食べるのが楽しみです」と話していた。
成田発の初便は出発の際に、両側から放水した水の中を飛行機が通過する“ウォーターキャノン”で見送られ、桃園へと向かった。