アートを通じて日本と台湾を繋ぐべく昨年の12月に立ち上がった団体「藝家人」は5月16日から26日まで、第1回展示イベントとして台湾人若手写真家兼モデルのRuiこと陳思瑾 (チェン・スージン)さんを招き、渋谷のフリースペース「Global Hub Kurukuru」にて写真作品展「夢の音」を開催している。Ruiさんが日本で個展を開催するのはこれが初めて。
同展にはRuiさんが同展のために撮った作品や、以前の作品など約50枚が、宙に吊るされる形で展示されている。Ruiさんの写真は「重曝(Double Exposure)」という、写真と写真を重ねて露出し仕上げる手法がメーンとなっており、写真とは思えないほどアーティスティックでロマンチックな雰囲気が特徴だ。
Ruiさんは15歳の頃よりモデルとして芸能活動を始め、18歳からはプロのフリーカメラマンとして活躍。23歳の記念に出版した写真集の「重曝」は発売して1ヶ月で3回の増刷、今に至るまでには7回も増刷され、台湾のみならずマレーシアや中国大陸、香港、マカオでも発売されるという人気ぶりを誇る。また、プライベートで何回も日本を訪れているという大の日本好きで、作品の中には日本の風景や人物を映したものも多い。Ruiさんは「大好きな日本で展示会が出来て光栄です。日本の人、景色、雰囲気は素晴らしい。来年は日本に留学に来て、日本語やカメラ技術などを学びたいなと考えています」と話した。
日台おしゃれ女子がアートな女子会
藝家人の代表を勤める古後友梨さんは同展開催を記念し、5月17日、同所でRuiさんや東京ガールズコレクションモデルの高松リナさん、モデルの並木綾子さんらをスペシャルゲストに招いたカメラ女子会を開催した。
女子会には日台双方の女子約10人が参加し、Ruiさんの作品に囲まれながら日台のファッション、恋愛、生活の違いについてなどの女子トークで盛り上がった。一番盛り上がりをみせたのはやはり恋愛の話題。日本人男性と台湾人男性の優しさの違いや、付き合い方などについて意見をシェアした。
トーク後は高松さんや並木さんをモデルに、Ruiさんによる撮影会も行われた。以前より台湾が好きで台湾人モデルとの交流もあるという高松さんは「Ruiさんの撮る写真は今まで見たことがない手法で発想力がすごい。とてもかっこいい。今回、自分も撮影してもらって、どんな仕上がりになるのか楽しみです」とコメントしたほか、「Ruiさんが『日本大好き』と何回も言ってくれてとても嬉しかったです。私ももっと台湾を知って好きになりたいと思いました」とも話していた。
主催者の古後さんは「女子会を目的に来た人も、Ruiさんの写真に興味をもってくれて、アートを通じて日台交流が出来て良かったと思います。今後は、台湾からアーティストを連れて来てイベントを開催することはもちろん、日本で頑張っている台湾人留学生のサポートにも力をいれ、ゆくゆくは企業や社会、地域とも繋がっていきたいです」と目標を語った。