千葉県(=森田健作知事)は6月12日、14ヵ国の留学生ら20人を千葉県の民間大使「チーバくんと共に千葉県の魅力を海外に向けて発信する大使」(略称:チーバくん大使)に任命し、千葉県庁本庁舎多目的ホールにて任命式を執り行った。同取り組みは2011年から行っており、今年で5年目。チーバくん大使に任命された台湾人は今年で計12人となった。
同日、台湾人として新たにチーバくん大使任命されたのは、神田外語大学に通う交換留学生の涂紋郡さんと、ウィシュトンホテル・ユーカリに勤務する余紀萱さんの2人。同式では千葉県総合企画部の鶴巻郁夫部長から任命書が授けられたほか、森田知事からは激励の言葉がかけられた後、記念撮影を行った。
森田知事はチーバくん大使らに対し「今、お陰様で海外から千葉県を訪れるお客さんが増えています。2020年に行われるオリンピックの競技、テコンドー、フェンシング、レスリングの会場も千葉県の幕張メッセ決まりました。このように千葉県は盛り上がっているので、どうか、千葉県の魅力をどんどん発信してください」と力強く述べたほか、同式後、「台湾から多くの方々に来ていただけることを期待しています」と台湾へのメッセージを発信した。
チーバくん大使に任命された涂さんは「今はまだ千葉県というと東京ディズニーランドくらいしかわかりません。もっと千葉の魅力を知りたくて応募しました。台湾のみんなにも私が体験した千葉の魅力を沢山伝えたいです」と話した。また、余さんは「去年の4月に千葉県の会社に入社し、休みの日に千葉県を観光しているうちに千葉には沢山の魅力があることを知りました。台湾人観光客はだいたい成田空港に着くとディズニーランドか東京都内に行ってしまう。これはとってももったいないことだと思う。これから私は千葉の自転車観光コースやレンタカーの観光コースをもっとアピールしていきたいです」と具体的な目標を語った。
チーバくん大使は、千葉県のネット上から応募可能で、作文やこれまでのSNS発信の様子などから審査され選出される。今年は台湾から6人の応募があり、審査の結果2人に絞られた。台湾以外には、中国大陸、アメリカ、ベトナム、インド、タイ、コスタリカなどの国の留学生らが任命された。彼らは今後、日常の中で感じた千葉県の文化、暮らしなどの魅力や、千葉県主催のツアー(年4回)に参加し、県内施設などの訪問・視察を通じて体験した、千葉県の産業、観光、食文化などの魅力を、個人のブログやFacebook、インスタグラムなどを通じてそれぞれの母国語で発信し、海外と千葉との交流を深めていく。
千葉県総合企画部国際課の加賀谷美弥子副課長によると、同取り組みだけが影響しているとは言えないものの、千葉県の調べで、台湾から千葉県への宿泊客は同取り組みを開始した2011年の7万8千人に比べ2013年は17万5千人で、伸び続けているという。加賀谷副課長は「台湾は千葉県のトップセールスの対象となっているため、日ごろより台湾に向けてはメッセージを発信しています。チーバくん大使の力を借りて、台湾の方にもっと千葉県の魅力を伝えていきたいです」と話していた。