台湾のインディーズシューゲイザーバンド「Doodle」と「Slack Tide」はこのほど来日し、日本初ライブを行った。両台湾バンドはそれぞれ、Doodleが5月27日に大阪、29日には東京の「青山月見ル君想フ」にて行われたライブに出演、Slack Tideは31日に渋谷「Ruby room」のライブに出演した。また、30日には両台湾バンドが高円寺のライブハウス「高円寺HIGH」にて行われたライブ「Total Feedback」に出演するなど勢力的に活動し、日本に台湾のシューゲイザーサウンドを届けた。
高円寺でのライブでは、ステージにSlack Tideが登場すると日本人のファンから「加油(頑張れの意)」と声掛けがあったほか、ベースの Mark Youngが日本語で挨拶をしてコミュニケーションをとった。なお、途中でギターのYauとMark Youngがポジションチェンジをする場面もあり、多種多様な楽曲を披露した。
また、Doodleはトリを務め、彼らの完成された独自の世界観を持つ音楽に、日本のファン達は熱狂した。さらにギター兼ボーカルのMeng Huan Liaoはギターでドラムのクラッシュシンバルを叩くなどのパフォーマンスもみせ、迫力のあるステージを創り上げた。
演奏後は会場からの拍手が鳴りやまず、アンコールを行った。来場していた日本人の男子大学生はDoodleについて「大物が来たな、という感じ。彼らの出す音は有名どころのバンドにも引けを劣らないと思う」とコメント。早速Doodleの音源を購入していた。
Meng Huan Liaoは「日本でのライブはとても楽しめた。これからもいい音楽を作っていくつもりだ」とコメントした。
そもそも両台湾バンドの来日公演は、同ライブにも出演していた日本のシューゲイザーバンド「cruyff in the bedroom」と「broken little sister」が5月16日、17日に台北で行われたライブ「Rest In Shoegaze」に出演し、両台湾バンドと共演したことが発端。両日本バンド間の「もっと台湾のバンドと交流したい」との思いからcruyff in the bedroomが月に1回主催する同ライブへ両台湾バンドを招待し、日本での共演が実現した。
日台バンド同士の窓口役となっているbroken little sisterのtakeshi katoさんによると、初めは台湾の他バンドにFacebook上で声をかけられたことをきっかけに訪台し、今までに台湾で2回ほどライブをしてきたという。そしてこのほど更なる交流を深めるためcruyff in the bedroomに声をかけ、台北でのライブに出演するに至った。takeshi katoさんは「このような国際的交流を行うことで音楽のシーン(分野)を広げて行きたい。台湾はもちろん、他のアジア諸国とも交流出来れば」と目標を語った。
また、同ライブ主催者であるcruyff in the bedroomのハタユウスケさんは「今回台湾で初公演を行ったが、台湾のお客さんの反応がダイレクトでとても盛り上がってくれた。台湾は親日な方が多いし、電圧も日本と一緒なので機材も持ち込みやすく、初めて海外に行くなら台湾と思っていた」と話したほか、「台湾両バンドの音楽が大好き。音楽なので国境なんてあるわけがない。これをきっかけに台湾もとても好きになったのでこれからも交流を続けて行きたい」と語った。
シューゲイザーとは
シューゲイザーとはロックの一種。ギタリストがステージ上で床に置いたギターペダルを操作したり、ボーカルが床に貼った歌詞カードを見て歌っている様子から、「始終うつむいて(靴shoe を凝視gaze しながら)演奏するようなバンド」と呼ばれたことが由来だという。(高円寺HIGHスタッフ談)