台湾教育の現状を報告し、九州から台湾への修学旅行を推進する「台湾教育の現状と修学旅行セミナー」が、先月末、福岡市内で開催された。今年が開催2回目となり、九州各地の教育関係者や旅行代理店関係者ら約100人が出席した。
台北駐福岡経済文化弁事処の戎義俊処長は「日本と台湾は、観光交流、人的往来が頻繁だ。また、台湾は世界一の親日国家で、東日本大震災の義援金の殆どが民間から自発的に集まった。一方で、日台両国の青少年は、相手国に関し認識が薄く、そういった意味でも『修学旅行』の重要性は増している。修学旅行が、日台友好の架け橋となった先人ゆかりの場所を訪ねることで、生徒たちが世界に大きく眼を開き、日本人としての自覚と国際感覚を身につけるきっかけになることを願う。これを皮切りに、今後、九州各県の高校が陸続きのように台湾への修学旅行を実施し、多くの高校生が台湾を訪問することで、各県と台湾間の観光、物産、交通の活性に繋がって欲しい」と述べた。
日韓、日中関係の悪化の影響等により海外の留学旅行先の候補地に台湾が浮上している。親日家が多く、治安も安定していることから需要も増えているという。
台北駐福岡経済文化弁事処の林育柔文化課長は「台湾における教育の国際化及び九州との国際教育交流について」と題し、講演。「台北市は福岡との距離は約2時間しかかからず利便性が高い。台湾はロケーションが非常に良く、『経済貿易』にもふさわしい地域だ。地理上のメリットが活かされ、台湾の人は眼が外に向き、積極的に海外に進出。台湾社会の『国際化』にも良い影響を与えている。日本からの修学旅行先としても適している」と利点を強調した。
その他、チャイナエアラインによる機材、スケジュールの説明や、台湾教育関連団体による台湾留学や研修に関する情報紹介なども行われた。