サマーソニック出演の台湾人アーティストが盛り上げる「台ワンダフル」
今年で第2回目の開催となる、台湾音楽と文化の今を紹介するイベント「TAIWANDERFUL(台ワンダフル)」が14日、恵比寿リキッドルームにて開催され、約1200人の台湾好きたちが集まり、会場は熱気に包まれた。
同イベントMusicの部には、同15日、16日に千葉・幕張メッセで開催された夏フェス「サマーソニック2015」に出演した台湾人気シンガー・ソングライターのクラウド・ルー(盧廣仲)や台湾バンドのフレッシュ・ジューサー(血肉果汁機)、ソーリーユース(拍謝少年)らが出演。クラウド・ルーはユニークなメロディを披露、フレッシュ・ジューサーとソーリーユースは、激しい音楽でパフォーマンスし、会場も一緒になってヘッドバンギングするなど、一体感が生まれていた。
また、同イベント実行委員長も務める台湾のメタルバンド、CHTHONIC(ソニック)のボーカル、フレディ・リム、同じくソニックのDoris及びJesseもフレッシュ・ジューサーの助っ人としてステージに上がり、共演した。同バンドらの演奏前には日頃から日本や世界でも活動しているという台湾人、DJ Mykal(マイカル)がDJブースにてパフォーマンスし、会場を盛り上げた。
Cultureの部では、ライブも行ったクラウド・ルーと写真家の川島小鳥さんによるトークショー、川島小鳥さんが台湾のリアルな若者を写した写真集「明星」のパネル展示、台湾でも大人気のキャラクター・OPENちゃんとその妹のPLEASEちゃんの可愛いダンスパフォーマンスのほか、台湾観光協会、タイガーエアなどの出展、台湾担仔麺やMango ChaChaのマンゴーかき氷、京鼎樓の小籠包販売などの飲食ブースも豊富に取り揃えられ、台湾文化の今を理解することが出来る充実な内容となった。
同イベントの来場者は、「クラウド・ルーはデビュー当時からずっとファンです。今回生で彼の曲を聴けて、握手まで出来て幸せです。また日本に来てほしい」、「欲を言えばもっと多くの台湾アーティストに来てほしい」などとコメントした。中には広島から訪れたというファンもおり、台湾の音楽や文化は日本全国に広まっていることが感じ取れた。
終戦70年の年、「今年の開催は特別」
フレディ・リムは同日に行われたレセプションにて、終戦70年について言及。「今年の開催で特別なのは、終戦70年の年での開催ということ。70年前の日本人と台湾人の気持ちは共にとても複雑だったと思う。今回この時期にこのようなイベントを開催していいのだろうかとも考えた。しかし、日台はこの70年の間に素晴らしい友好な関係を築き、交流を深めてきた。現在の日台の良い環境の中で同イベントを開催出来ることを嬉しく思う」と語ったほか、「同イベントを通して日台の友好な関係を築いていくことを強く願っている。そして、回数を重ねるごとに、より良いものを沢山皆さんに届けていけたらと思う」と述べた。
また、台湾文化センターの朱文清センター長は「昨年同イベントが開催されたのち、サマーソニックにも出演した台湾のバンド・宇宙人(cosmos people)が日本でCDを発行し、ライブも行った。かなりの成果をあげたと言えるでしょう。同イベントを通じて日台の交流がますます密接になることに期待する」と述べた。
台ワンダフルに出演したバンドらは15日、サマーソニックでも台湾音楽を響かせた。クラウド・ルーはガーデン・ステージにて出演し、炎天下にもかかわらず大勢の観衆が集まった。同日、アイランド・ステージではソーリー・ユースが出演したほか、続いてフレッシュ・ジューサーも出演し会場を盛り上げ、日本人のファンらと音楽を通じて交流した。
なお、16日にはレインボー・ステージにて昨年に続いてマジック・パワー(MP魔幻力量)が出演。今年11月に日本でベストアルバムを発売し、日本で単独公演を開催することを発表した。