宮崎の人気飲食店「一平」が手掛ける「九州パンケーキ」が今年1月に台湾に進出し、大人気を収めている。パンケーキを目玉にしたカフェは主力商品のミックス粉「九州パンケーキ」を使ったパンケーキやドリンク類を提供。オープン以来、連日満席で、1ヶ月先まで予約で一杯の状況だ。
村岡社長は「東京・代官山の九州パンケーキカフェに台湾の実業家がたまたま来店して九州パンケーキの味に感動して連絡をもらったのがきっかけ。台湾に関しては、日本との関係も良く、良いイメージを持っていたが、具体的な情報がなかった。海外1号店ということもあるが、九州パンケーキの理念や価値、ブランドへの想いをいかにしてパートナーに伝え、店舗の内外装やメニューに反映させるか、その実務作業には十分な時間と労力をかけた」と振り返る。
パンケーキは100%九州産。福岡、熊本両県の古代米、佐賀県の胚芽押し麦、長崎県のもちきび、大分県の小麦などで、九州産だけで商品化するなど「こだわり」を保持している。台湾に出店したカフェは「九州パンケーキ台北富錦店」で、台北市の化粧品販売会社の千康有限公司と提携し、住宅街に新設した。
一平はレタス巻き発祥の寿司店として知られる「一平寿し」を宮崎市内で経営。経営多角化の一策として、大分県産の小麦や宮崎県の発芽玄米など九州産の素材だけを使ったミックス粉を商品化した。台湾は、昨年8月にパートナーとのFC契約を締結し立地を決定。11月に宮崎市内でスタッフ研修を行い、今年1月末に台北・富錦街にオープン。
九州パンケーキミックスを使った各種メニューのほか、コーヒーやスムージー、宮崎紅茶、フルーツティなどのドリンク類も提供している。村岡社長は「初日から大行列の反響で、感激した。味についても『美味しい』という評価をもらったことが何よりも嬉しかった。年内に2号店をオープンするなど、今後5年間で合計5店舗を計画している」と今後について話している。