現在、日本でも注目を浴びている台湾スイーツ。なかでも台湾人のソウルフードとしてこよなく愛されているのがヘルシーな伝統的お豆腐スイーツ「豆花」だ。そんな豆花の専門店「東京豆花工房」が12月1日、淡路町の老舗「かんだやぶそば」の正面に堂々オープンした。
東京豆花工房の入り口は大きなガラスドアが用いられており、店内は外から丸見え。オープンな雰囲気はまるで台湾でよく見かける半分野外の路面店のよう。店の目の前を通る人々が足を止め、様子を伺っていく。人を引きつける店の立地や造りには、台湾生活経験者で台湾人の妻を持つ店主・田辺与志久さんのこだわりが詰まっている。「台湾の雰囲気を出したくて、それを基準にお店の場所を決めました」(田辺さん)。
また、気になるメニューはというと、豆花とシロップのみの「原味豆花」(540円)と、「原味豆花」に好みのトッピングを乗せることが出来る「東京豆花」(702円)の2種類だ。トッピングは白玉やタピオカ、あずき、茹でピーナッツ、かぼちゃ団子などの定番7種類と、白キクラゲなどの週代わり1種類など、全8種類が用意され、自分好みの豆花が味わえる。
また、シロップも、黒糖とショウガから選択することが出来るほか、冬には温かい豆花、少し気候が暖かくなる3月以降には冷たい豆花が楽しめる。材料も無添加、無香料を徹底しており、田辺さんが毎朝5時起きで作っている。
さらに、トッピングを入れる容器などの機材も台湾で現地調達しており、あくまでも「台湾」を追求している。
田辺さんは、「豆花のお店をやろうと決めたのは2015年の3月。その後は台湾で以前、豆花のお店をやっていた妻の知り合いのもとで修行し、台北と台中を中心に豆花の食べ比べをして研究し、自助努力で今の豆花を独自に開発しました。豆花はレシピが一緒でも、材料や機材などが少し変わっただけで出来上がりに変化が出てしまう。その点で開発にはとても苦労した」と開店までの経緯や苦労話を話してくれた。
ここまで台湾現地の豆花を追求して店舗オープンした田辺さんは、「台湾人の妻と結婚してから、いつか台湾と関わりのある仕事がしたいな、という想いをずっと持っていた。また、1年を通して食べられる豆花は娘が大好きなスイーツでもあり、老若男女問わずに楽しんでもらえると思う。できるだけ台湾に近い豆花を作り、食べてもらい、1人でも多くの人に『台湾に行ってみようかな』と思ってもらえると嬉しい。少しでも日本と台湾を繋ぐ役割が出来れば」と語った。
同店の豆花を食べたお客さんは「初めて食べたけど優しい味でおいしい。ショウガが効いていて温まる」、「台湾で食べた豆花と同じ味でビックリした。色々なトッピングを試してみたい。また違う友達を連れてきたい」と話していた。
同店では今月1月にもテイクアウトを開始する予定。「目の前が老舗の蕎麦屋『かんだやぶそば』さんなので、蕎麦を食べた後に是非豆花を味わいに来て下さい!」(田辺さん)と笑顔で話していた。