台北駐日経済文化代表処(沈斯淳代表、以下:代表処)は1月4日、代表処内で新年会を開催した。同会には交流協会の今井正理事長をはじめ、在日台湾政府団体の代表や在日台湾企業関係者、在日華僑団体の会長など多くの出席者で新年を祝った。
沈代表は挨拶の冒頭で、「申年は勝負に勝つ年、別の言い方で“勝る”(マサル)年」と干支にちなんだ言葉を引用し、1年の安泰を祈願。また、メディアの取材に対しては「今年は挑戦の年であり、チャンスの年でもある。代表処はもちろん全力で精進し、皆様からの支持のもと、日台間でより高品質な相互交流の機会を創り出したい。なお、全ての直面する議題にも適切な対応を獲得する」と抱負を述べた。
さらに沈代表はTPPについても言及し、「台湾はTPP参加国と極めて密接な経済・貿易関係があり、我々としましても早期にTPPに参加したい」と述べ、日本各界からの支援を求めたほか、文化面では2016年10月に、先日プレオープンした台湾・嘉義の国立故宮博物院南部分院で、東京と九州の国立博物館所蔵の美術品の特別展を開催することを挙げ、「文化交流は日台双方の相互理解を増進し、人的往来の増加をもたらし、双方の新しい関係を推進していくパワーが生まれる」と述べ、更なる日台交流に期待を示した。
一方、今井理事長は「日台関係はいろいろあったが、やはり一番忘れられないのは東日本大震災の際、台湾の方々から思いやり溢れる暖かい支援を頂いたこと。当時の様々なエピソードを思い出すと涙が出てくる」と台湾に対する感動の気持ちを再度表示し、「日台は現在、数年前では難しいと思われていた事柄が多方面で実現している。双方の関係の更なる発展に向けて交流協会も努力する」と述べた。
なお、日本中華連合総会の毛利友次会長は華僑を代表し、「台湾は1月16日に総統選挙を控えている。総統が誰になるかはわからないが、いずれにせよ我々華僑は2300万人の台湾人の幸せとアジアの平和、また、アジアの経済交流、台湾の経済発展が一番大切だと思う」と今後の台湾における安泰を祈った。