台北市長に就任後、初訪日中の柯文哲市長は1月26日、ホテルオークラ東京で「台北ナイト」と題した交流会を行い、出席した日本の政界や文化界、在日華僑界の重鎮らと親交を深めた。会場には、来賓として衆議院の岸信夫議員や秋元司議員、台北駐日経済文化代表処の沈斯淳代表、森美術館の南條史生館長らの姿も見受けられた。
柯市長はあいさつで「日台間では非常に密接な交流があり、お互いに学ぶことも多い」としたうえで、「日本は、既にオリンピック開催経験を持ち、また、2020年のオリンピック開催に向けて準備も進められている。台北市では2016年にワールド・デザイン・キャピタル、そして2017年に台北世界大学運動会が開催されるので、日本の経験や交通面などを参考にさせていただきたい」と、今回の日本視察の目的を説明した。
また、岸議員は「私は1年に1回ほど台北を訪れるが、毎年町の様子が変わってきていると感じている。市長には強いリーダーシップを持って前進してほしい。また、東京も2020年のオリンピックに向けて日々変化している。お互いに未来に向かっていい街づくりが出来るように、我々も努力していきたい」と期待を述べた。
続けてあいさつした沈代表は、日台間の地方自治間の交流が盛んに行われていることに言及。「昨年、日本の16人の知事及び8人の副知事が台湾を訪問しており、台湾からは18人の地方自治体のトップらが訪日している。今回の柯市長の日本視察において、台北と東京、横浜、大阪の交流関係が促進することを祈っている」と述べた。
同会ではこのほか、台北で開催予定のワールド・デザイン・キャピタル及び台北世界大学運動会の紹介ビデオが流され、来場者の理解を深めた。
柯市長は24日に来日し、既に東京ドームの視察、舛添要一都知事らとの面会、衆議院議員の訪問を行った。27日夜からはパートナー都市協定を結ぶ横浜市を訪問し横浜赤レンガ倉庫やアートスペースなどを見学するほか、林文子市長らと面会し、両市とCITYNET横浜プロジェクトオフィスの3者でMOUを締結する予定。なお、29日には大阪へ向かい前大阪市長の橋下徹氏との面会や大阪駅視察するほか、最終日の30日には香川県直島を訪問予定だ。