衆議院・岸信夫議員が蔡英文総統演説を評価

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蔡英文総統演説を評価した衆議院の岸信夫議員
蔡英文総統演説を評価した衆議院の岸信夫議員

衆議院外務委員長を務める岸信夫議員は5月30日、岸議員の国会事務所で開かれた亜東親善協会の大江康弘会長主催の座談会に出席した。

同会の中で岸議員は、5月20日に台湾で行われた蔡英文総統就任式の蔡総統就任演説の内容について言及。「バランスのとれた中で、新しい台湾を前進させるというような強いリーダーシップを感じた」と評価した。

また、両岸関係については、「台湾にとって両岸関係が安定している事が非常に大切だと思う。蔡総統の就任演説を聴いても、(両岸関係について)相当配慮されていると感じた」としたほか、「蔡総統の演説に対して、中国大陸からも色々な反応があるが、両岸関係については、ある程度の時間をかけてでも乗り越えていってもらえるだろうと思っている。両岸関係の安定と、日台、米台の関係を中心にして、今後さらに経済面での交流連携を強化していく事が次のステップである」と述べた。

なお、台湾の政権交代については、「どのような政治環境の中でも常に発展してきたのが日台関係だ」とし、政権交代後の日台関係発展に期待を示した。

 

政府、民間、華僑のパイプ強化を目指した座談会開催

同会は、台湾の政権交代を受け、日台に関わる政府、民間、華僑のパイプをつなぎ、日台の経済発展を目指し開催されたもの。岸議員、大江会長のほか、台北駐日経済文化代表処の郭仲熙副代表、亜東親善協会副会長で元立法委員の張建国氏、留日台湾同郷会の尹世玲会長、日本華商総会会長代行の林三統氏が出席し、日本華商総会副理事長の朱恭亮氏が司会を務めた。出席者は、日台における政治、経済などの交流について様々な角度から一人ずつ意見を述べ、自らの考えをシェアした。

岸信夫議員(下段中央)、大江会長のほか、台北駐日経済文化代表処の郭仲熙副代表、亜東親善協会副会長で元立法院の張建国氏、留日台湾同郷会の尹世玲会長、日本華商総会会長代行の林三統氏が出席
衆議院の岸信夫議員(下段中央)、亜東親善協会の大江康弘会長(下段左1)のほか、台北駐日経済文化代表処の郭仲熙副代表(下段右1)、亜東親善協会副会長で元立法委員の張建国氏(上段左1)、留日台湾同郷会の尹世玲会長(上段右2)、日本華商総会会長代行の林三統氏(上段左2)、日本華商総会副理事長の朱恭亮氏(上段右1)が出席

 

経済分野においては、郭副代表が日台間EPAの早期実現に向け2本側からの支援を呼びかけた。郭副代表は、「正直今はまだEPA締結に向けたスケジュールはない。これについては粘り強く頑張るしかない」とした。

座談会の様子
座談会の様子

また、旅行会社を経営する尹会長からは、近年の日台相互往来観光客数の増加などを説明した上で、「日台間は、単なる旅行だけではなく、様々なビジネスチャンスが沢山あると思う。例えば、来月6月初旬に金沢で日台友好協議会の会議が行われるが、台湾から約300人、日本からも約400人の関係者が訪れる。このように様々な面でチャンスがある。政府だけではなく、私たちも自力で頑張らなくてはならない」と述べ、政府頼みでなく民間の力でも今後の日台関係を促進する意欲をみせた。