米議会上院は現地時間7月6日、「台湾関係法」と台湾に対する「6つの保証」は米台関係の重要な基礎である事を再確認する第38号両院一致決議案を全会一致で可決した。台湾の外交部と駐米国台北経済文化代表処は米議会上院が同決議を可決した事に対し、歓迎と感謝の意を表示した。
同決議案は、共和党のマルコ・ルビオ上院議員によって今年5月に提出され、6月には上院外交委員会を通過。さらに、下院版は昨年10月に同党のスティーブ・シャボット下院議員により提出され、下院外交委員会と下院議会で可決されていた。台湾メディアによると、6つの保証が記載された案が連邦議会を通過したのはこれが初めてだという。
マルコ・ルビオ上院議員は6月24日、蔡英文総統と米マイアミで会談を行っており、その際に、米国の国会は継続して台湾と台湾人の表現を支持していると強調。軍事方面では、引き続き台湾の自主防衛能力を支持するとした上で、「台湾の様々な脅威と自身の主権を守るための最善の方法に直面させられるように台湾を支持し続ける」と語っていた。
このたび可決された決議案内の「6つの保証」とは、1982年に当時のレーガン政権が台湾側に示したもので、1・台湾への武器売却の期限を設けない、2・台湾への武器売却について中国大陸と事前に協議を行わない、3・台湾と大陸の間の調停を行わない、4・台湾関係法の改正に同意しない、5・台湾の主権に関する立場を変えない、6・北京当局と協議するよう台湾に圧力を加えない事を保証している。なお、決議案は連邦議会の立場などを示すもので、法案と異なり法的拘束力はなく、6つの保証が米台関係の基礎であることを公開・確認すべきだとし、米大統領と国務長官に働きかけるものだという。
一方の「台湾関係法」は、1979年の断交後の米台関係のあり方などを定めた米国の国内法。米国は同法に基づき台湾との交流を続けている。