台湾の優れた製品を紹介するPRイベント「TAIWAN EXCELLENCE CYCLE&SPORTS FAIR」が8月19日から21日までの3日間、大阪府吹田市の「ららぽーとEXPO CITY」にて開催された。
「TAIWAN EXCELLENCE(以下、台湾精品)」展示PRイベントは、日本では2014年に福岡で初開催され、今回で3回目。経済部国際貿易局が主催、台湾貿易センターが実施している。台湾精品とは、品質・研究開発・マーケティング・デザインの観点から経済部および専門家から構成される審査委員会によって審査・選抜されたメイドイン台湾製品に対して送られる賞を指し、受賞したブランド製品は「台湾精品」の認証ロゴが与えられ海外の展示イベントでPRされる。
今回のイベントは自転車にフォーカスし、世界的に有名な「GIANT」(巨大機械工業)のロードバイクやMing Cycle(永祺車業)の折り畳み式ベルトドライブ自転車「STRiDA」、その他、自転車用パーツやサイクルキャリア、サイクルウェア等関連製品が多数展示されていた。
イベント初日の19日には台北駐大阪経済文化弁事処 経済組の何坤松組長、台湾貿易センター(TAITRA)大阪事務所の李泓章所長、劉慧明課長らが出席し、挨拶とメディア向け記者会見を行った。
記者会見の中で、李所長、劉課長は台湾精品イベントの開催目的について、「台湾政府が認定した優れた製品を日本の消費者に紹介し、メイドイン台湾製品のイメージ向上を図りたい」とし、今回自転車関連製品にフォーカスしたことについては「会場の客層をファミリー客やレジャー客が大きく占めていると感じ、自転車関連に絞った」と説明した。
台湾の自転車産業の歴史について、劉課長は「台湾の自転車メーカーは元々OEM製造が中心で、欧米のメーカーとの技術提携を基に力を付けてきたが、近年メイドイン台湾としてのブランド力向上に戦略をシフトしていっており、例えば『A-TEAM(台湾自転車業界改善団体)』を2003年に結成し、業界が自発的に改善活動を行い技術革新や産業競争力のレベルアップを図っている」と述べた。
また、日本市場進出について李所長は、「台湾自転車メーカーは古くから欧米との取引がさかんであり自転車世界輸出割合の約70%を占めている。一方日本は規制・ルール等により参入が難しいため割合としてはまだまだ小さいが、今後は意欲的に参入していきたい。ただ当面は認知度向上を優先する」とし、「TAITRAとしては日本市場に進出する台湾企業を積極的にバックアップし、日本企業とのビジネスマッチングなど行っていきたい。また、日本の自治体などとも連携していければ」と展望を語った。
臺灣自行車輸出業同業公會(台湾自転車輸出同業組合)の統計によると、2015年度における台湾の自転車全世界輸出実績は販売台数が約399万5,000台、売上高が約18億9,347万USドルに対して、日本における販売台数は約26万7,400万台(6.69%)、売上高は1億1,090万USドル(5.86%)に留まっている。
次回の台湾精品イベントは10月7日から9日の3日間、東京での開催が予定されている。