歴史ノンフィクション作家陳柔縉講演会:日本時代の面影を探す道 大阪・東京で開催 

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大阪大学言語文化研究科台湾研究講座主催の「歴史ノンフィクション作家陳柔縉講演会:日本時代の面影を探す道」が2016年7月19日と22日の両日、大阪と東京でそれぞれ開催された。(大阪大学台湾研究講座主催)

陳柔縉氏は台湾における日本時代ブームの火付け役の一人となった作家で、日本でも多くの著書が刊行されており、代表的なものに『日本統治時代の台湾』(PHP研究所、2014年)などがある。

陳柔縉氏(右)
陳柔縉氏(右)

陳柔縉講演会の主催機関である大阪大学の台湾研究講座は、日台学術交流を促進させるための台湾教育部補助金によるプロジェクト(プロジェクト責任者は林初梅同大学准教授)として設けられている研究講座で、2015年秋の開設以降、台湾に関する授業や市民講座の開講を行っている。

7月19日は大阪大学箕面キャンパスで実施されたことからも、台湾に関心を抱く大学生や大学院生ならびに近隣住民が駆けつけ、陳柔縉氏の講演に熱心に耳を傾けた。大阪会場は陳柔縉氏の講演とディスカッションの二部制からなっており、ディスカッションでは学生を中心に陳柔縉氏に対する質問や活発な議論がなされた。7月22日は虎ノ門にある大阪大学東京オフィスでも講演会が実施され、東京近郊の台湾研究者や一般市民が来場した。

東京会場の様子
東京会場の様子

大阪・東京の講演会いずれも、戦後生まれの陳柔縉氏が日本時代台湾の物語を書くにいたった背景と、そしてどのような手法でこの時代の面影を追い求めているのか、についての話がテーマで、日本と台湾の絆を感じることの出来る講演会であった。