台湾の格安航空会社(LCC)のVエア(威航=VAX/ZV)は8月9日の取締役会で決議した親会社のトランスアジア(復興)航空との合併を一転、このほど一年間の休業に方針転換した。台湾メディア複数社が伝えた。
台湾メディアによると、吸収合併をするはずだったトランスアジア航空側の関係者は、「Vエアは設立以来とても評判が良く、チケット業務やマーケティングにおいて優れた点も少なくない。しかし、短期内での利益向上ができなかったため、Vエアを吸収合併し、Vエアの優れた点を利用してターンアラウンドしようと考えていた。しかし実際に合併作業を進めてみると、執行が容易でない事が判明。Vエアを1年休業させ、その後の情況をみて合併有無を決定する」と述べた、と報じている。
Vエアは2014年12月に就航し、今年6月には累積搭乗者が50万人を突破したものの、競争の激化で業績が低迷。台湾で行われた董事会(取締役会)で親会社のトランスアジア航空(復興航空=TNA/GE)への吸収合併を正式発表していた。しかし1ヶ月もたたないうちにこの“合併”を“休業”に転向したのだ。休業は今年10月4日より2017年10月3日までの1年間。
一方、トランスアジア航空の日本支社勤務関係者によると、まだ日本支社にはこの話は伝わっておらず、職員もネットニュースをみて知ったという状況だという。今後の動きに注目したい。(8月29日現在)。