主演・張震が来日!「牯嶺街少年殺人事件」舞台挨拶で想いを語る

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台湾映画「牯嶺街少年殺人事件」が3月11日より25年ぶりに日本で上映開始した事を祝して、主演の張震と余為彦プロデューサーは3月14日、角川シネマ有楽町で舞台挨拶を行った。会場には張震の役者仲間である妻夫木聡がスペシャルゲストとして登場し、花束をプレゼントした。また、同舞台挨拶は、チケット発売開始してより数分で売り切れるほど大人気で、当日は多くのファンが駆けつけ満席となった。

記念撮影左から余プロデューサー、張、妻夫木

同作品は1991年に日本で初公開してより現在までDVD化されず、幻の傑作作品と呼ばれてきた。同作品の楊德昌監督が亡くなってより10年の節目に、3時間56分のデジタルリマスター版としてこのほど日本での再上映が決定した。

楊監督と様々な映画でタックを組んでいる余プロデューサーは、楊監督について「この作品のために台湾や香港で共に撮影して過ごした時間は本当に貴重である。亡くなって10年たった今でも、僕らをひっぱっていってほしい」と話した。また張震は、「楊監督もこの作品自体も僕にとっては特殊な存在。この作品がなければ、この仕事に就く事はなかっただろう」と想いを語った。

 

同作品の張さんが演じる「小四」の父、兄役は張さんの実の父と兄であり、母も数秒間だけ登場しているという。これに対し張震は、「当時撮影していた時は、まだ演技というものがわかっておらず、混乱する部分もあったが、今となっては、1つの作品に自分の家族の姿を表せるというのは、とても得難い事」とコメントした。また、余プロデューサーは同作品について、作品の軸となるのは、恋愛のもつれが原因で起きた殺人事件ではあるが、1949年に「小四」の父母のように台湾に逃げてきた外省人の困難と不安が描かれていると強調し、「楊監督はその台湾当時の時代の雰囲気を出したかったのではないか」と話した。

なお、妻夫木は「張さんは本当に良い人なんだよ!」とコメントしたほか、「光と闇が特徴な映画で、脳裏に焼き付く独特な力を持っている。最近の映画は主観的にとらえている映画が多いが、この作品のようにこんなにも色々な顔を持っている映画は珍しい」と同作品についても熱弁した。

また張震から、先日、映画「怒り」で第40回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を獲得した妻夫木を祝して、勝負パンツの柄にしている「ジョーズ」をプリントした水着をプレゼントすると、会場が一気に湧く場面もあった。

張が妻夫木に勝負下着と同じ柄の水着をプレゼント

同作品は3月11日より角川シネマ有楽町、新宿武蔵野館(3/18~)ほか全国順次ロードショー中だ。

(2017/3/15)