花の王国である台中市と日本の花卉会社の覚書締結に当たり、「台中市オンシジューム・ユリ対日輸出覚書取り交わし調印式」が3月7日、TKPガーデンシティ幕張で行われた。オンシジュームにおいては、「中華オンシジューム生産発展協会」と「翠光トップライン」、ユリにおいては、「保証責任台中市屯南合作農場」と「グリーンパックス」がそれぞれ覚書に調印した。なお、台中市の林佳龍市長も立会人として覚書に署名した。
現在オンシジュームとユリは台湾国内においてのマーケットシェアは半分を占めており、同締結は、今後日本での更なる開拓、発展を目的としている。また、2018年に開催予定の「台中フローラ世界博覧会(以下:台中花博)」や台中市の観光地の認知度を上げるためでもある。
式の冒頭の挨拶で林市長は、「日本の方には台中花博に是非参加して頂き、また、その際には日本人に有名な『高美濕地』等の台中の観光地にも足を運んでほしい。台中は農産品が豊かであり、歴史や文化も感じる事ができる。同締結を通して、日台友情を促進し、両国の経済貿易の架け橋になりたい」と話した。
翠光トップラインの上条昌輝社長は、「現在日本の花卉業界のマーケットにおいて、オンシジュームはなくてはならない品種となっている。昨年オンシジュームの日本全体での輸入数は2749万本で、台湾からの輸入は約90%に当たる2468万本。その3分の1の量を当社が取り扱っており、とても光栄である。同締結で共に協力、発展し、気持ちを新たにしていきたい」と話した。
また、グリーンパックスの小林邦威社長は、「台中市のユリが高品質である事は、現在日本中の花卉業界において、知名度が急速的に上がってきている。同締結において、台中市のユリを先陣切って展開していく事が喜ばしい反面、責任も伴ってくる。今後は台中市のユリ生産者との情報交換を密にして、共に台中産のユリが大きく発展していくように努めていきたい」と意気込みを語った。
同式には、林市長のほか、台北駐日経済文化代表処の謝長廷代表、中華民国対外貿易協会の黄志芳董事長、経済部國際貿易局の徐大衛副局長らも参加し、同締結を祝した。
なお、現在台湾花卉産業は台中市に集中しており、国内シェア率は70%である。また、昨年台湾から日本への花卉の輸出金額は2500万米ドルに達し、日本は台湾からの輸出国として第2位を占めている。オンシジュームは「dancing Girl」との愛称があり、昨年台湾からの輸出金額は1億5000万元ニュー台湾ドル。ユリは数百もの種類があり、香りが良く喜びを運んでくれるとしている。
(2017/3/8)