「台日海洋協力対話」沖ノ鳥島問題等の議論を交わす

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日本と台湾双方の窓口機関の「日本台湾交流協会」と「亜東関係協会」は4月9日、東京都内で「台日海洋協力対話」を開催し、「沖ノ鳥島」における排他的経済水域(以下:EEZ)の漁業問題を含めた漁業協力ワーキンググループ(会議)を行った。

なお、台湾外交部(以下:外交部)は10日、日台双方は沖ノ鳥島問題について異なる立場にいるものの、会議中での意見交換は相互理解の促進に繋がったと発表している。

同会議には、台湾側からは農業委員会漁業署、海岸巡防署、外交部らが、日本側からは日本台湾交流協会、農林水産省水産庁、海上保安庁、外務省らが参加。沖ノ鳥島問題に加え、うなぎの資源管理、小型マグロの延縄(はえなわ)釣り漁船管理、北太平洋漁業委員会(NPFC)のさんま漁獲管理及び「日台漁業取り決め」の適用水域での規則等、幅広く意見交換が行われた。

外交部によると、双方は友好関係維持と相互信頼増進の原則の下、漁業協力に関する各事項について引き続き議論を進めていく事で合意したとしている。

海洋協力対話とは、台湾の蔡英文政権が先に発表した、日本と台湾が漁業など海洋協力について話し合う会合として、日本台湾交流協会と亜東関係協会の枠組みで設けられたもの。年に1度の開催を目指し、漁業協力や問題発生時の対処、環境保護などを取り上げる。

なお、沖ノ鳥島をめぐっては、中国国民党の馬英九前政権が昨年4月、沖ノ鳥島沖での台湾漁船拿捕(だほ)を受け、同島を「岩」だと主張。同島のEEZを認めず、巡視船を派遣し、日本側を牽制した経緯がある。その後、昨年5月の民主進歩党の蔡政権発足後、巡視船を撤収して島か岩かは「特定の立場を取らない」と主張したが、台湾メディアによると、台湾内部には同姿勢への批判もあるとしている。

(2017/4/12)