日本台湾商会連合総会のメンバーら14人は5月8日より10日まで、北海道恵庭市を訪れ観光施設などを視察し同市への理解を深めた。このほどの視察は、同市が今年度より実施している「台湾華僑招聘事業」の中で行われたもの。同事業は、台湾との投資、貿易、観光面の取り引きを深める事を目的にしており、今回初めて台湾華僑が招かれた。
同市経済部商工労働課は、台湾本土やアジアにネットワークを持つ台湾華僑の経済人らを誘致し同市を知ってもらう事で、「台湾本土からの観光客増加や、台湾との経済交流に繋げて行きたい」としており、今後も台湾華僑らとの繋がりを重視し、情報交換などを続けて行きたい意向を示している。
今回の視察に参加した台湾華僑は、日本台湾商会聯合総会の濱田裕子会長、鍾幸昌秘書長、松田振興監事長のほか、台湾僑務委員の黄宗民委員夫妻、留日台湾同郷会の尹世玲会長、恵庭日台親善協会の浅井恵子相談役ら。同市の原田裕市長を始め、同市議会の伊藤雅暢前議長、同市経済部商工労働課の江川美樹課長らが懇親会を開くなどして、一行を歓迎した。
視察地としては、むらかみ牧場、うおはん、北海道ハイテクノロジー専門学校、サンガーデン、えこりん村などの観光地見学のほか、地元企業の見学訪問なども行われた。
濱田会長は視察について、「原田市長、伊藤前議長からのおもてなしに感激した。恵庭市は千歳空港から車で十数分、また、市内観光地も車で10分圏内に集中しており、利便性もとてもいい」と評価したほか、「恵庭市に観光ホテルがないと聞いたので、現在5つ星ホテルを経営する知人の台湾人経営者を紹介したいと考えていて、既にコンタクトも取っている」と、具体的に協力体制を整えている事を伝えた。また、「今後も在日の台湾人華僑や台湾の観光客らに恵庭の魅力を伝えたい」と今後の同市の観光発展に期待を示した。
なお、同市と在日台湾人華僑らの架け橋となった華僑の浅井相談役は、「このほど、台湾華僑界のリーダー達を恵庭市へ案内した。今までには、2015年から同市の原田裕市長始め、部下の官員達と伊藤議長、同市企業界の方達、30人程を台湾へ3回案内してきた。この様に原田市長始め、みんなで積極的に台湾や華僑達と交流して、日台両国のビジネスチャンスを得る事ができ、私がその架け橋となって、両国経済増長に役立てれば嬉しいと思う」とコメントした。
(2017/05/29)