台湾の子供たちを北九州市のホームステイに迎える対面式が8月3日、台北駐福岡経済文化辦事處(戎義俊處長)で行われた。
福岡県の北九州青年会議所(北九州JC:棟久裕文理事長)と台湾の台北市国際青年商會(台北JC:葉家彰會長)は1970年に姉妹締結以来毎年交互に両国の児童をホームステイに「受入れ」「送出し」を行ってきたが、今年は北九州市側が受け入れる番で、台湾から10人の子供たちが来日した。
この事業はIFP(インターナショナルファミリープロジェクト)として、1970年以来48年間毎年途切れることなく実施しており、これまでのプロジェクトの参加者は1,000人超。昨年はプロジェクトの内容が評価されて西日本国際財団アジアKids大賞を受賞した。子供たちが言葉の壁を乗り越えて、食事や共同作業を通じた交流で、相互の歴史・文化・風習などの相違点を体感し、他国への興味を深めると共に、自国の良さに気づき、相手との友情を育むなど、豊かな国際感覚を養うことを目的としている。
対面式で挨拶した戎義俊福岡辦事處處長は、48年間もの長きにわたってこの事業を継続している両JCの苦労をねぎらうとともに、子供たちやホストファミリーに向けて「縁は異なもの味なものと」いう諺を引用して、人と人、地域と地域、国と国との間は、小さな微々たるきっかけから育った友情で強く結びつくこと。小学生の頃からこのような交流の機会を持つことは非常に貴重な経験となり、必ずこれからの人生の役に立つはずだと述べた。
北九州JCの棟久裕文理事長は、台北JCの関係者とIFPキッズの子供たちの来日に歓迎の意を表するとともに、子供たちにはこの6日間を楽しみ、出会った人々との絆を深め、学んで欲しいこと。また、ホストファミリーには、お世話をよろしくお願いしたいと述べた。
台北JCの葉家彰會長は、今回福岡辦事處がこのような対面式の場を用意してくれたことにまず感謝し、次いで台湾から参加した子供たちには、このイベントを通して日本の文化を体験して欲しいこと。ホストファミリーの心も同時に感じてもらいたいこと。素敵な思い出をたくさん作って欲しいと述べた。また9月9日には台北JCが60周年の記念式典を行うので、多くの方に台湾へ来てもらいたいこと。このような交流を通じて両JCの絆が続いていくことを望むと結んだ。
第48回IFPの日本側団長の藤井 亮氏は、まず受け入れてもらうホストファミリー並びに送り出してくれた台北の方々に謝意を述べるとともに、子供たちに対して、今回のテーマを「友情の輪」としていること。5泊6日の期間に、面白いことだけでなく、「オヤッ?」と思うこともあるかも知れないがそれらのすべてを含めて「最後はみんなで大きい友情の輪を作ろう!そしてこのような素晴らしい出会いを作ってくれたお父さん、お母さんに感謝しよう!」と呼びかけた。
台湾側団長の儲喩如氏は、自分がIFPに携わって8年目になるが、このような正式な対面式は初めての経験であり、これを用意して頂いた関係者への深い感謝を示すとともに、ホストファミリーや北九州JCの仲間と一緒に子供たちの一生の思い出と、絆を作って行きたいと述べた。