スペースシャワーネットワーク(近藤正司社長)と出日音樂(葉湘怡代表人)は台湾若手の音楽や文化を発信するイベント「TAIWANDERFUL (台ワンダフル) Music × Culture Event」を8月18日、恵比寿リキッドルームで開催した。
台湾を代表するバンドCHTHONICのボーカルでありながら、台湾立法委員(国会議員)であるフレディの「台湾の若い音楽と文化を日本の人たちに知ってもらいたい」との思いに、台湾政府と日本企業からはスペースシャワーネットワークが賛同し開始した同イベントは今年で4回目の開催となり、多くの来場客を魅了した。なお、Musicの部の入場料は、例年有料だったのに対し、今年は無料開放した。これは主催者側の「無料にする事で、ファン以外の人たちも気軽に台湾の音楽に触れる事ができ、多くの人に台湾の音楽の良さを知ってもらいファンになってほしい」との思いも込められており、その結果、Musicの部が始まる4時間前には入口には行列ができていた。
Musicの部では台湾エレクトロバンドMAGIC POWERのDJ担当「鼓鼓(グーグー)」とシンガーソングライターである「陳恵婷(フイティン・チェン)」が歌や楽器でのパフォーマンスを行ったほか、同イベント目玉企画である、台湾映画「52Hz I love You(52Hzのラブソング)」のメインキャスト4人(小玉・小球・舒米恩・米非)によるミニライブでは、最後には劇中歌「命運還是機會」を歌うなど会場を盛り上げた。
さらに、同キャストによるライブ終了後には、同映画の魏德聖監督も登場し、同映画が12月16日よりユーロスペースほか日本全国順次公開される事が発表された。
一方Cultureの部では、台湾のさまざまなものの販売などが行われた。台湾で何気なく目にする文房具や雑貨などの販売を行った「フェリシティ」は、日本人にも親しみやすいものばかりを集めている、とした。また、ホームドラマチャンネルとアジアドラマチックにより、「スカパー!」で現在放送中や今後放送予定の台湾ドラマの紹介や、豪華な景品が当たる抽選会なども行われていた。
なお、開始前には同イベントの記者会見が行われ、主催者と出演者全員が登壇し、ひとりひとり挨拶した。主催である台北駐日経済文化代表処の郭仲煕副代表は、「世界平和を構築する上で、“武器”より“楽器”。音楽は世界平和に貢献できると思う」と述べ、近藤社長は、「音楽や文化を通じて、それぞれの国の人たちが国境や言語を超えて交流する事に期待」と話した。
また、同イベント顧問でもある葉代表人によると、この4年間で20組以上の台湾歌手が同イベントに出場しており、これまでレコード会社の協力を得てアルバム制作などを行ってきたという。さらに、日本は、海外の音楽の受け入れが早く多様性があり、一方台湾の音楽は日本に比べてオープンであるため、それぞれの良さを刺激しながら今後は音楽制作を行っていくほか、日本ドラマや映画とのタイアップも考案しているとの事。
(2017/8/20)