日本と台湾をコーヒーでつなぐ店「DOMO CAFE」が9月19日、新宿区百人町に正式オープンした(プレオープンは7月18日)。
同店は、日本側からは、日本のコーヒー界を支えてきた田口護氏に師事した続木義也氏が京都で営む「カフェ・ヴェルディ」、台湾側からは ロースターの世界チャンピオンになったJames Chen氏が手掛け、台湾コーヒー界をリードする「Fika Fika Cafe」のコーヒーを起用。日本の”中深煎り”と台湾の ”浅煎り”が両方味わえるカフェは、新感覚の日台交流のプラットフォームともいえる。また、ただコーヒーを飲むだけではなく、コーヒーを介して人と人との交流が広がる事を目的とし、人情味溢れるカフェでもある。
同店には コーヒーのほか、「カフェ・ヴェルディ」の看板メニューである宝泉堂謹製丹波大納言の粒あんと求肥を使用した”小倉ホットサンドウィッチ”などの軽食や、新鮮なフルーツを使用した“台湾フルー ツティー”も用意し、日台双方の特色あるメニューも取り揃えている。
同店の設計は グラフィックデザインを台湾の人気イラストレーターのMilly氏が、インテリアを台中の”オペラハウス“の設計を長年担当した建築家の佐野健太氏がそれぞれ手掛けた。入り口から入って左側をパステルグリーン、右側をパステルピンクとイメージカラーを分ける事で、日本と台湾の対比や個性を表しているという。佐野氏は「テーマである”日台交流”に対し、誠実に解答し設計した」と話した。
なお、同店オーナーの廖惠萍代表によると、プレオープンしてよりわずか2ヶ月だが、平日ですら行列ができるほど人気だという。約80%は若い世代の日本人であり、ほとんどがパステルカラーを起用した壁や、おしゃれにデザインされたカップを写真に収める事を目的に来店しているという。「このようになるまで2~3年はかかると思っていたのに信じられない!」と驚いた様子で話す廖代表だったが、同時に、「最初に台湾のコーヒーを日本に持ってくると決めた時、台湾特有の浅煎りは日本人に受け入れられるか心配だった。でも、台湾のコーヒーを注文する人もだんだんと増え、安心したし、嬉しい」と、同店立ち上げの心中を語ってくれた。
また、James Chen氏は、「同店は、設計から原材料に至るまで、日台それぞれ最先端で、優れた資源のたわものである。是非このカフェの素晴らしさを実感してほしい」と話した。
一方、珍しい名前をしている同店だが、廖代表が来日したばかりの時「”どうも”はどんな時にも使用できる便利な言葉」と感激した事がきっかけだという。日本語がわからない外国人旅行客が多いため、使い勝手が良く、覚えやすい、聞こえが良い「DOMO(どうも)」を名前に起用したという。
(2017/9/19)