台湾の自動車関連、航空関連、医療、工作機械、光学、半導体関連の精密加工業者が集まり、日本企業向けに行う商談会「台湾精密加工部品調達商談会」が10月17 日にホテル日航大阪(大阪市中央区)で、同19日にはホテルメトロポリタン(東京都豊島区)で開催された。これまでは台湾側の意向で2年に1度の開催だったが、好評であるなどの理由から、3年前より毎年開催している。今年は全35社が出展した。
プレス金型や樹脂成形金型部品の生産を行なっている宇釣精密股份有限公司は、3年前に同商談会初出展してより、日本への輸出が40%増加した模様。日本の主な輸出先は半導体や自動車企業であり、今後もさらなる日本市場拡大を目指すとしている。なお、同社は5年前より日本人の古厩和夫副總經理が入社して以来、日本企業との取引きが増加。現在では日本企業からの売上が毎月1000万円を越えている、という。古厩副總經理は「同社製品が日本並みの高品質だからである」とその理由を話す。
自転車やバイクの部品を扱っている宗基五金有限公司は、全体の約70%が海外輸出向け。日本は主に商社への輸出というが、今後の目標として「お客様一人一人のニーズをしっかり把握するためにも直接小売店や問屋などへの取引を拡大したい」と話した。
一方、坤豐金屬工業股份有限公司は5回目の出展となったが、なかなか企業からの「発注」まですぐに辿りつかないという。商社を通した取引は20年以上の実績があるため、今後も時間をかけて自社製品を知ってもらい、「大量発注」してもらえるよう努力していきたいとしている。
なお、大阪会場には200人、東京会場には170人の日本企業担当者が来場した。日本側の商社の男性会社員は、事前に出展企業リストを確認し、商談したい企業に目星をつけて来場したという。男性は「主に建設機械、農業機械、電気メーカーに卸しており、同商談会には台湾の製品に可能性があるかどうか確認するため来ました。品質に厳しいお客様ばかりなので、ニーズに合う製品があったら是非取引したい」と話していた。