食品輸入の禁止措置解除、台湾独自の政策を

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代表処の謝長廷代表(左)・日本台湾交流協会の谷崎泰明理事長

 

台北駐日経済文化代表処の謝長廷代表は1月9日、官邸で行った新年会で記者団の質問に応じ、東日本大震災の被災地5県で生産・製造された食品が、未だ解禁措置が講じられている事について、「先進国のアメリカや欧州連合(EU)を見習い、(食品輸入禁止措置解除に向けた)台湾独自の政策を打ち出すべきだ」と主張した。

日本メディアは年明けより、日本と中国大陸両政府が、東京電力福島第一原発事故を受けた福島、宮城、茨城など10県の食品における中国大陸への輸入禁止措置について、緩和に向けた調整を始めたと報じている。

これを受け、謝代表は、「中国大陸が先に解除してしまうかもしれない」と述べ、「台湾は常に自由貿易を尊重し、科学的方法を用いた検証を行っているはずなのに、現状では意識形態に基いてしまっている。これは非常に良くない」と強調した。そして、台湾政府がここ数年、被災地の食品に対し、抜き取り検査などを行なっている事実に言及し、「台湾独自の方策を決定すべき」との見解を示した。

代表処で開かれた新年会の様子

また、同会に出席していた日本台湾交流協会の谷崎泰明理事長も「我々日本は以前より、台湾が科学的方法に基づいた食品解禁の意思決定してくれる事を願っている。一刻も早く実現してほしい」とコメントした。

なお、谷崎理事長は、年末年始(2017年12月~2018年1月)旅行について、日本旅行業協会が発表した世論調査で、海外旅行の人気方面は台湾が3年連続の1位だった事にも触れ、「日本と台湾の関係は不動だ」と主張した。