日本棋院発行の専門紙「週刊碁」の新初段シリーズ企画で2月20日、今年4月に史上最年少のプロ囲碁棋士になる仲邑菫(なかむら・すみれ)さん(9歳)が東京都千代田区の日本棋院で台湾女流トップの黒嘉嘉七段(24歳)と記念対局した。対局は228手まで、中押しで黒七段が勝利した。
黒七段は「私は6歳で囲碁を始め、9歳でアマチュア初段のレベル。話題の仲さんは9歳にしてこれだけ打てるのは素晴らしい。将来、間違いなく世界チャンピオンになれる」と太鼓判を押した。一方、対局後、大勢の報道陣に囲まれた仲邑新初段は「うまく打てた」「(終盤の)ヨセで失敗した」と振り返った。
話題の対局には、開始を合図する立会人には藤沢里菜女流名人(20歳)が努めた。また、黒七段と親交が深い台湾出身の謝依旻六段(29歳)も駆けつけ、このほか多くの棋士も観戦に訪れた。
今回の記念対局は、2月22日に開幕する「SEIKO CUPワールド碁女流最強戦2019」に黒七段が出場するのに合わせて対局が組まれたもの。同棋院のWebサイト内で棋譜の進行が配信され、CS放送では生中継されるなど、タイトル戦なみの対応だった。