台北駐福岡経済文化辦事處等が主催する「慶祝中華民国(台湾)108年 国慶酒會」が10月4日、ホテルオークラ福岡で開催され、九州・山口の国会、地方議会関係者や自治体役職者を始め、経済界、スポーツ界、文化人に加えて各界で活躍する華僑の人々など約650人が参加し、大いに盛り上がった。
祝賀会は例年通り福岡工業大学吹奏楽団の台湾、日本両国国歌の演奏でスタートし、主催者を代表して福岡辦事處處長(総領事)・陳忠正氏が最初の挨拶に立った。
陳忠正総領事は、まず日頃から台湾への支援を頂いている方々と一緒に中華民国(台湾)の108回目の誕生日を祝福できることを嬉しく光栄に思っている旨を述べた。
さらに台湾が、年初に蔡英文総統が述べた「民生の安定を図り、民主主義を守り、台湾の主権を守る1年にしたい」と述べた抱負に沿って①自由と民主の台湾を守る、②産業イノベーションと科学技術のレベルアップをはかる、③多元的な社会と文化を包容する、④実務外交と互恵互助を進める という4大項目を推進し、「勇気と自信を持ち、世界と共に」をテーマに、民主主義の道を歩み続け、世界各国の理念の近い人々と手を取り合って前進する努力を続けていることを報告した。
また観光、経済、文化、スポーツなどあらゆる分野で日本との交流が深まる中で、地方自治体同士の交流協定締結が126件に上ったこと。昨年の台湾への修学旅行の数が325校、53,940人となり、海外の中でトップだったことを述べ、将来の友好関係の一層の発展に期待を示した。
また、自身の福岡着任1年を振り返って、台湾と九州・山口との交流と友情が想像をはるかに超えて深く強いことを知るとともに、この関係を更に深化させるための努力をしたいと締めくくり、来場者から強い支援と協力を表す拍手が贈られた。
次いでマイクを引き継いだ内閣府教育再生実行会議アドバイザー(元全国市長会会長)の松浦正人氏は「今日はお目出度いお祝いの席ではあるが、安閑としてばかりはいられない事変が世界中で起こっていることを認識しなければならない」と口を切った。
特に1月の台湾の総統選挙は非常に大きい意味を持っており、その動向が日本の将来にもかかってくることを肝に銘じておかなければならないと述べ、会場から大きい拍手が巻き起こった。
その後多くの来賓から様々に祝辞や日台関係強化への決意が述べられ、一息ついたところで美味しい食事をとりながらの談笑やお楽しみ抽選会があり、会場のあちこちで新しい絆が生まれ、関係を深める意義深い宴となった。