さいたま市産業創造財団は12月4日、さいたま市文化センターで、独自性のある新事業を発掘するビジネスコンテスト『世界を変える起業家』ビジコン
in さいたま2019を開催し、栄えあるグランプリに周東孝一社長(株式会社しょうがのむし)が輝き、同時に協賛企業による賞も6つ受賞した。
このコンテストでは、47人の応募の中から10人が最終審査に残り、プレゼンテーションによる審査のあと、グランプリのほか5つの賞と、協賛企業12社による賞が授与された。
周東さんは、さいたま市見沼区で栽培したショウガを使用した発酵飲料「ジンジャービア」をテーマにエントリーした。コンテストの審査期間中に、プランの実現可能性を高めつつ、革新性も重視した点が高評価に結びつき、「製品の販路がほぼ確立されている」、「自然保全につながるビジネスモデル」「自然環境を有効活用ができる」などが受賞の決め手となった。
「一年半後には自社で醸造所を設けて醸造体験も始めたい」(周東孝一さん)と意気込み、「この受賞を機にジンジャービアというものが日本で当たり前のように飲める様にしたい。欧米にも負けないジンジャービアを作って世界をあっと言わせたいです」と願望を語った。
受賞者は今後、財団や外部の専門家による無料相談(三年間)やマスコミ向けPRなどの経営支援を受け、事業の確立や発展を目指す。
周東孝一・・・台湾人の両親を持つ台湾華僑。大手酒類小売のビック酒販で「伝説の販売員」となるも退職、台湾へ留学し、その後三井日本料理グループ(台北)では同社初の専属利酒師に就任。2015年に独立し、多言語翻訳を提供する訳国株式会社を設立、2017年には中国語教室も開講し、自らも教壇に立つ。また、在日外国人に無償で日本語を教える「浦和美園日本語ボランティア」を主催。座右の銘は、「有志者事竟成」