世界保健機関(WHO)はこのほど、2月11日よりスイスで開く緊急会合で、新型コロナウイルスを巡って「台湾からの専門家の参加を認める」との見通しを明らかにした。台湾は民進党政権に交代して以降、中国からの反対でWHOの年次総会への参加が認められておらず、今回の参加は「異例の対応」とみられる。
WHOの担当者は2月8日の記者会見で、会合には世界各地の専門家およそ400人が参加し、台湾からの参加も認める事を明らかにした。中国を含め感染が広がっている国や地域からは電話やインターネットを通じて参加するという事で、台湾の専門家もこうした方法で参加するとみられる。新型コロナウイルスに対する国際的な連携が課題となる現況で、2月6日に開かれたWHOの執行理事会でも、日本を含む各国から「台湾当局との情報共有を進めるべきだ」とする意見が相次いでいた。