香川日華親善協会の講演会で李世丙處長が講演

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記念撮影

 香川日華親善協会(三矢昌洋会長)は10月14日、「令和2年度通常総会」に先立ち、高松市西宝町のホテル花樹海で「2020香川日華親善協会講演会」と「懇親会」を開催した。講演会では台北駐大阪經濟文化辨事處の李世丙處長が登壇し、「台湾の最新情報(新型コロナ対策と産業経済について)」をテーマに講演した。香川県浜田恵造知事、高松市大西秀人市長、中華民国留日四国華僑総会上島彩会長、金子苦琳副会長,秘書長,顧問など総勢80人が参加した。

李世丙處長が登壇し、「台湾の最新情報(新型コロナ対策と産業経済について)」をテーマに講演した

講演の要旨は以下の通り

「新型コロナ感染症対策」について

台湾は世界中から注目されたが、台湾政府としての取り組んだ施策は、
1.国産マスクは全て政府が買い上げ、転売や輸出も禁止した。
2.マスク生産設備は国家チームを結成し日産1000万枚の生産体制を取った。
3.最新のテクノロジーを駆使し隔離体制の徹底指導
4.検疫対象者の行動追跡調査を確実に実行し、違反者は360万円の罰金を課した。

三矢昌洋会長

「産業経済」については2点に絞って説明

 台湾の製造業競争力はランキングで世界6位。近年の輸出総額は約35兆円で、IT関係が約30%12兆円を占めている。この金額は日本の自動車産業の輸出額とほぼ同額である。参考までに日本のIT関係の輸出額は5兆円である。

 身近な製品としては電動アシスト自転車の生産は世界一。今後の課題は、IT関係の電子部品などの割合が多くならないか?中国への輸出量が斜傾化しないか?などがある。

浜田恵造知事

 2点目は日台相互間の訪問者数についてである。日本は近年インバウンド政策が功を奏し3000万人を超えている。台湾からの訪日者数は約500万人で、日本からの訪台者数は約200万人。パスポート保有率は台湾が高く約80%で日本人は約25%。台湾からの出国者数は年間約1700万人で、訪問先は日本、中国、香港、韓国の順位。日本の人気が高くリピーターの割合が高い。

高松市大西秀人市長

「青少年交流」について

 台湾は次世代教育にも力を注いでいる。学術や文化、スポーツなどで日本との交流が盛んだ。香川では高松大学と開南大学(桃園市)、高松高校と武陵高級中学校が交流協定を結んでいる。また、台湾への修学旅行も推進をしている。最初の海外旅行で台湾の良さや素晴らしさを体験していただき、将来の交流の源になってほしい。台湾の若者も日本のアニメ、ゆるキャラなどが人気で日本を訪れる人が増加している。

懇親大会の様子

 両国の関係をより良く前に進めるために、これからも努力したいと考えている。