TSMCの熊本共同工場が22年着工、24年の稼働目指す

0
台湾TSMC(ウィキペディアから)

 世界最大手の半導体生産受託メーカーの台湾TSMC(台湾積体電路製造=魏哲家CEO)は10月14日、熊本県(蒲島郁夫知事)菊池郡菊陽町にソニーや自動車部品大手のデンソーなどと共同で半導体の生産工場を建設すると発表した。2022年着工、24年の生産開始を目指す。魏CEOが同日の決算説明会で明らかにした。同社が日本に生産拠点を置くのは初めて。

詳細はまだ判明していないが、総事業費は8000億円規模。日本政府が一部(半額程度)を補助する方向で検討している。魏氏は「顧客や日本政府から支援の確約を得ている」と説明した。

新工場では回路線幅22~28ナノメートル(ナノは10億分の1)のロジック半導体を製造。主に画像センサー用半導体や、世界的に深刻な供給不足に陥っている車載用半導体が生産される見込み。
 TSMCは台湾内外に17の製造工場を持つ。海外での大規模工場は、稼働中の中国と建設中の米国に続き日本が三カ国目となる。日本側の負担額及び製品の販売先の確保などが今後の課題となる。