台湾と日本の新型コロナウィルス感染が徐々に落ち着き始めた2021年11月26日27日の2日間、鹿児島市の「よかど鹿児島」で台湾物産展が開催され、それまで日台の直接交流を我慢していた人々9,268人が詰めかけるなど、予想を上回る大盛況となった。
このイベントを共同主催したのは、一般社団法人九州台湾商会、鹿児島銀行、鹿児島商工会議所で、高雄市政府、台湾観光協会、チャイナエアライン、エバー航空、台湾貿易センター、台北駐福岡経済文化辦事處等が後援・協力した。会場にはルーロー飯、台湾からあげ(大鷄排)、お茶、台湾ビール、紹興酒、葱もち、台湾ソーセージ、ビーフン、豆腐、各種調味料、台湾スナックなどが展示されたほか、台湾の観光、経済、貿易、文化、教育等の情報ブースも設けられた。
また、陳奇邁・高雄市市長、潘孟安・屏東県長も大画面を通じてオンラインで挨拶し、物産展の開催を祝福した。
開会冒頭に挨拶した台北駐福岡辦事處の陳銘俊處長(総領事)は、まず積極的に日本各地の華僑と協力する九州台湾商会の賴玉汝会長をはじめ、後援・協力を頂いた多くの方々の努力によって台湾と親密な関係を持つ鹿児島で素晴らしい物産展を開催出来たことへの祝意を述べた。次いで、新型コロナウィルスの感染拡大が台湾と日本の直接的な往来交流の障害となったものの、他方で両国が困窮している時にマスクやワクチンを融通し合うなどで、相互扶助と友好を深めることができ、国民の安全や信頼関係を促進する良い模範となったと述べた。最後に台湾のTPP(アジア太平洋地域における経済連携協定)参加への支援を呼びかけ、台日経済活動が相補的に、一層有益な関係を構築できることを希望すると強調した。
困難な環境の中でイベント開催に踏み切った一般社団法人九州台湾商会の賴玉汝・代表理事、会長は「台湾フェア in よかど鹿児島」の共催者や後援・協力者に感謝の言葉を述べるとともに、来場者には2日間のイベント・交流会で台湾の食文化や工芸品、都市や観光への理解を深め、認知して頂くことを通じて、今後の経済交流・相互往来促進のきっかけにして欲しいと述べた。
イベントには、塩田康一・鹿児島県知事、宮路拓馬・衆議院議員をはじめ、鹿児島の政財界や諸官庁から多くの来賓が駆け付け、それぞれのブースで熱心に説明を聞いたり買い物を楽しむなど、台湾との交流を深めた。