台湾日本双方の窓口機関が経済、貿易などについて意見を交わす「第45回台日貿易経済会議」の開会式が1月11日、台北市内のホテルでリモート形式で開かれた。双方の代表が挨拶した。台湾側の窓口機関、台湾日本関係協会の邱義仁会長は式典後、台湾が継続している福島など5県産食品の輸入禁止措置について「解禁の予定表はない」と話した。
会議は1976年以降、毎年台北、東京で交互に開かれている。新型コロナウイルスの影響で約2年ぶりの開催となる第45回会議は2022年2月中旬に台湾で実施される予定。この日の開会式はそれに先立ち行われた。今後、双方は事務レベルでの話し合いを進めていくという。
邱氏は、台湾が2021年9月22日に環太平洋経済連携協定(TPP)への加入を申請したことに触れ「台日双方が早期に台湾のTPP加入に向けた建設的な対話を行えるようにしたい」と期待を寄せた。
一方、日本側の窓口機関、日本台湾交流協会の大橋光夫会長は、米国が昨年9月に日本産食品に対する全ての輸入規制の撤廃を発表したことに言及した上で「台湾が一日も早く欧米先進国と同じように科学的データや国際的基準に基づいた対応を取ることを強く期待している」と話した。
台湾は2011年の東京電力福島第1原子力発電所事故以降、福島、茨城、栃木、群馬、千葉の5県産食品の輸入を禁止している。