頼清徳副総統は1月27日、中米ホンジュラスの新大統領就任式に出席し、米国のハリス副大統領と短時間の会話を交わした。
ホンジュラスでシオマラ・カストロ氏が1月27日、大統領に就任。ホンジュラスと台湾は正式的国交関係があり、頼清徳副総統は蔡英文総統の特使として就任式に出席した。カストロ氏は昨年の大統領選で、台湾と断交して中国と国交を結ぶと表明したが、就任式に先立ち26日、頼副総統と会談し「今後も友好関係を維持していきたい」と述べた。
中央社によると、就任式の会場には中華民国(台湾)の国旗が翻り、頼氏は来場者に拍手と歓声で迎えられ、一列目の席に座った。ハリス副大統領も同じ列目に腰を掛け、両方は自然に会話を交わした。
ロイタ通信によれば、会話の内容は中米における共通利益と米国の移民政策について意見交換をしたという。この後米国の公式声明では頼氏のことを「国家副元首」と称し他の国の代表と並んだ。
1979年米台断交以来、両方のナンバー2が公の場で会話したのは初めてのことだった。頼氏が帰国中米国にトランジットした際、ペロシ米下院議長をはじめとする19名の米国議員にもオンライン会見を行った。
ハリス氏への印象について、頼氏は在米台湾人とオンライン会談の時「ハリス氏は度量が大きく優しい人だった」と述べ「今回米国にトランジットする時にも米国側が色々手伝ってくれたので感謝を言いたい」と謝意を伝えた。
両氏の会談は世界中に注目されており、各国のマスメディアが取り上げて報道した。中国側は「これが中華民族の対立面に立つ行為だ」と非難し、米台関係の発展にけん制した。