台湾は英誌エコノミストの調査部門「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット」(EIU)が発表した2021年の民主主義指数報告で8位に選ばれ、アジアで最高位となり、前回から3つ順位を上げた。
同調査報告は2006年から発足し「選挙手続きと多元主義」「政府の機能」「政治への参加」「政治文化」「市民の自由」の5つのカテゴリーから各国・地域を評価。評価に応じて「完全な民主主義国家」「欠点のある民主主義国家」「混合政治体制国家」「独裁体制国家」に分類した。
台湾は今回の調査で「選挙手続きと多元主義」に満点の10点を取り「政府の機能」に9.64点「政治への参加」に7.78点「政治文化」に8.13点「市民の自由」に9.41点を挙げ、平均点8.99で世界8位に並んだ。
新型コロナウイルスのパンデミックと権威主義の台頭により、2021年に世界の民主主義は再び後退していることが、今回の調査報告で明らかになった。
EIUによると「完全な民主主義国家」と言える国家・地域はわずか21カ国で「欠点のある民主主義国家」が53カ国、この民主主義国家に住んでいる人は45.7%で、2020年の49.4%から減少し、単なる「完全な民主主義国家」に暮らす人は6.4%だ。
アジアにおいて「完全な民主主義国家」に評価されるのは台湾(8)のほか韓国(16)と日本(17)だけが挙げられ、中国が148位にとどまった。この状況について、EIUは「新型コロナのパンデミックや権威主義の台頭による圧力を受け、世界中で民主主義への挑戦が続いていることを浮き彫りにしている」と述べている。
これを受け、蔡英文総統は2月11日に自らのSNSで中国語と英語で「台湾は世界中から高く評価された」と発信し「国民全体のおかげさまです」と述べている。