台湾高雄市の廟「紅毛港保安堂」で9月24日、安倍晋三元首相の銅像除幕式が行われ、陳菊監察院長ら300人以上が出席して祈りをささげた。
保安堂によると、銅像は台湾人の彫刻家2人が7月20日から約2カ月かけて制作したという。また、安倍氏を記念する庭園も設置され「台湾加油」と書かれた石碑もお披露目された。
除幕式では1分間の黙とうがささげられ、参加者らは「花は咲く」、「千の風になって」などの楽曲が演奏される中で献花し「台日友好」、「台湾加油」などと声を上げた。陳氏は挨拶で、安倍氏は台湾が最も苦しい時に日本社会に対して「台湾有事は日本有事」と呼びかけて台湾人を大いに感動させた、と述べた。さらに「台湾問題を国際的な問題にした事が台湾に対する最大の貢献」と力説。加えて「台湾の世界における戦略的地位を際立たせた」とし、世界に対しても台湾問題に関心を持たせ「自由や民主主義、尊厳、主権を追求する台湾人を守るべきであると訴えた」とその貢献を振り返った。
なお、同廟は太平洋戦争中にバシー海峡に沈んだ旧日本軍第38号哨戒艇を祭っている事で知られる。