日台関係シンポジウム開催、日台友情百年へ

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日台関係シンポジウムが12月11日に台北で開催(写真:日本台湾交流協会)

台湾の対日本窓口機関「台湾日本関係協会」と日本の対台湾窓口機関「日本台湾交流協会」が12月11日、台北市内の円山ホテルで「台日關係永續論壇(日台関係シンポジウム)」を開催した。日台友情百年、エネルギー協力、CPTPP、太平洋地域の平和などをテーマに議論が交わされた。

日本側は自民党の萩生田光一政調会長をはじめ、小野寺五典衆議、鈴木馨祐衆議、三宅伸吾参議などが出席。台湾側は謝長廷駐日代表、蘇嘉全台湾日本関係協会会長、羅致政立法委員などが参加した。このほか、多くの学者及び専門家が招かれた。

日本台湾交流協会の泉裕泰代表(写真:日本台湾交流協会)

日本台湾交流協会の泉裕泰代表は「日台友情百年」をテーマに「この12月、両協会が50周年を迎えた。これを機に将来の『日台友情100年』の未来を見据え、日台関係の課題と展望を議論しましょう」と挨拶した。演説では、経済面や中国による軍事的圧力が強まる渦中における「日台間の安全保障面も重要性が増している」と強調した。

自民党の萩生田光一政調部長(写真:日本台湾交流協会)

萩生田政調会長は冒頭「台湾人が安倍元総理の逝去を自発的に追悼することに感謝します」と謝辞を述べた。演説は「経済安全保障の議題は来年日本がG7(主要七ヶ国)サミットの議長国を務める際の議題の一つになる。個人的には台湾のCPTPPへの参加を支持している」と述べ、「安全保障面において、日本、台湾、米国などが太平洋を囲み、海洋の恩恵を享受するなど今日に至っている。この現況を武力により変更の行使は許せない」と中国を批判。「これから日本は地域の平和を守るため、民主主義、人権などの価値観をシェアするパートナーと連携する」と述べた。

謝長廷駐日代表(写真:日本台湾交流協会)

謝長廷代表は「両協会の50周年の裏には中国と日本の国交50周年という事実がある。その中に台湾はどれほどの悔しさを感じたのか」と振り返り「これまでの日本と台湾の絆は、国交を持つ国ですら比べものにならない」と現在の台日の関係性を賞賛した。さらに、8月の中国人民解放軍の軍事演習で中国のミサイルが日本の排他的経済水域に落下した件に関して、「『台湾有事は日本有事』はすでに事実になっている。日本と台湾は必ず安全保障面でさらなる協力関係を結び、中国からの圧力を対抗しなければならない」と呼びかけた。

台湾日本関係協会の蘇嘉全会長(写真:日本台湾交流協会)

なお、次回は東京で開催する見通し。