台湾最大級の本の見本市「台北国際ブックフェア」(台北国際書展)が1月31日から2月5日まで台北市内で開催された。主催団体の「台北ブックフェア基金会」によると、来場者数は昨年の約2倍となり、6日間で延べ50万5千人に達したと発表した。
昨年はコロナの影響で2年ぶりのリアル開催となったが、規模は例年に比べ縮小された。今年は33カ国からの参加があり、出展した出版社は国内外合わせて470社に上った。商談やイベントも数多く行われ、読書関連のリアルイベントの回数は昨年より62%増えた。
今年のブックフェアのテーマは「読書のマルチバース」(閲読的多重宇宙)。初日の開幕式に出席した蔡英文総統は「このテーマは読書が我々にもたらす体験を表すのにぴったり。読書を通じてさまざまな知識を探求することができる。まさに宇宙飛行士が宇宙で天体を探求するようだ」と述べた。
台湾文化部の史哲文化部長は挨拶で「台北ブックフェアが盛大な文化の再会になった。同イベントがコロナ時代後の文化振興のスタートになることを期待している」と述べた。
なお、今年のテーマ国のポーランドについて、蔡総統も史部長も「台湾とポーランドは民主主義の価値観を共有し、両国の交流が深まってきた」と喜んだ。また蔡総統は「ブックフェアを通じて互いの歴史と文学に対する理解をより深め、友好関係をより緊密することができる」と期待感を示した。