中国は3月26日、中米ホンジュラスと国交を樹立した。これを前にホンジュラスは3月25日、声明で「台湾は中国の不可侵な領土の一部」と表明し台湾と断交した。これにより台湾が外交関係を維持する国は13カ国となった。
中国の秦剛外相とホンジュラスのレイナ外相は3月26日、北京で国交樹立に関する文書に署名。中国外務省の報道官は同日談話を発表し「時代の流れと民心に沿った正しい選択」とホンジュラスの決定を称賛した。
ホンジュラスのカストロ大統領は3月14日、中国との国交樹立を目指す方針を示し、その決定理由にレイナ氏は「経済の再建」としていた。
台湾外交部は3月26日の声明で「カストロ政権は我々に数十億ドルの経済援助を要求し、中国の援助額と比較した。長年の支援と友情を無視しており遺憾だ」と表明した。
中国は2016年以降、台湾と外交関係のある国を段階的に切り崩し、蔡政権下で台湾と断交した国はこれで9カ国目となった。蔡政権の発足後にパナマ、ドミニカ共和国、エルサルバドル、ニカラグアが台湾と断交して中国と国交を結んでいる。
中国は、各国と国交を樹立する際に台湾との断交を条件にしている。台湾を「不可分の領土」とみなしているからだ。