台湾台北市衛生局は3月30日、2月の青果を対象に実施した抜き取り残留農薬検査で、同市内で販売されていた日本産イチゴ2件を含む15件から基準値を超える農薬が検出され、不合格になったと発表した。
台湾メディアは、日本から輸入されたイチゴによる基準値を超える残留農薬が相次いで検出されていると報じた。
同局によると、不合格となった商品は大手ディスカウントストア「DON DON DONKI西門店」と会員制スーパー「コストコ内湖店」で販売されていたもの。業者には「問題のイチゴを全て撤去するよう」と指示した。このほか、食品安全衛生管理法違反の疑いで6万NTDから2億NTD(約26万1500円~8億7200円)までの科料を科す方針なども明らかにした。
台湾は昨年の11月より日本産イチゴに対し全ロット検査を実施しており、同12月には日本側に対し、不合格の原因や改善策の措置について説明を求める通告を出し、今年1月に日本からの返事を受けた。
台湾衛福部は2月4日、日本から文書での説明が届いたと説明。日本産イチゴには台湾での使用が認められない2つの農薬が使用されており、日本側は台湾に残留基準の設定の申請を求めている。
同部食品薬物署食品係の鄭維智副係長は、台湾メディアの取材に対し「台湾の規定に合った対応を業者に求めると共に、農薬の使用許可に関する手続きも進めている」とした。また日本産イチゴの不合格率については「すでに17%から3.96%に下っている」と説明した。