台湾サッカー選手が九州クラブに入団

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右からは趙栄瑞監督、蔡宇翔選手、ブリュー鹿島の永吉龍也監督、台湾体育大の吳國鴻顧問(写真:趙栄瑞監督)

台湾体育大学は3月29日、GK蔡宇翔が佐賀県の社会人サッカークラブ「Brew KASHIMA」へ加入することを発表した。蔡は2001年11月9日生まれの22歳。台湾中学校のサッカー強豪右昌中学校、北門高校を経て2020年に台湾体育大学に入団。2021-22年シーズンは先発GKとして6年ぶりの優勝に貢献した実績を持つ。

ブリュー鹿島の訓練場における記念写真(写真:趙栄瑞監督)

台湾体育大学は台湾大学サッカーリーグの名門で、2000年より7度のリーグ優勝を果たしている。台湾では「国家代表の揺籃」と呼ばれ、すでに今シーズンの決勝戦に進出することも決定。2連覇を狙っている。

蔡は今年1月、チームメイトの黄子銘選手と共に佐賀県を訪れ、Brew KASHIMAで一緒に練習した。Brew KASHIMAは両選手へ関心を示していたため、入団に向けて協議を進めていた。その後、黄が家庭の原因で入団を辞退したが、蔡は第51回九州サッカーリーグの開催に合わせて4月に入団することを決めた。

日本に到着後の記念写真(写真:趙栄瑞監督)

蔡は台湾体育大の趙栄瑞監督と呉國鴻顧問を伴い入団契約した。趙監督はSNSで「台湾サッカーの歴史を一ページ」とした上で「台湾サッカーの実力は今回の契約でより一層向上すると思う。私はBrew KASHIMAの台湾での代理人を務めています。Brew KASHIMAへは毎年2、3人の台湾選手の受入れをお願いしたい」と交流に期待した。また、決勝戦を控えての主力GKの放出には「影響はないというのは嘘。でも選手のキャリアを考えたら、手放しで彼の夢を応援する」と語った。

入団式(写真:趙栄瑞監督)

今回入団したクラブBrew KASHIMAは、九州サッカーリーグの所属。2022年シーズンはリーグ6位。佐賀県、九州サッカーで多数の人材を育成し、佐賀県において社会人サッカークラブの名門と呼ばれる。蔡は主力GKの井坂健太選手との間で先発出場を巡って競争が激化すると見られている。