京都、大阪、神戸、四国及び広島の華僑総会による「日本京都大阪神戶四國廣島華僑總會返臺參訪團」訪問団は3月28日と29日に蔡英文総統、陳建仁行政院長、游錫堃立法院長など台湾政府の重鎮と面会した。
蔡総統「日本で政府の後ろ盾になってくれる」
訪問団はまず、3月28日に台湾総統府を訪れ蔡英文総統と面会した。蔡総統は「日本に住んでいる華僑の方々は、いつも日台関係、日台友好の促進に貢献してくれた。今後も引き続き、日本で影響力を発揮し、政府の後ろ盾になってくれることを期待している」と述べた。また、新型コロナウイルスが広がっている中、華僑団体を通じて日台間は、医療用マスクの寄付支援やワクチンの無償提供ができたことについて、蔡総統は「日本の友人に台湾人の善意を示した」と称賛した。
面会の最後に蔡総統は「米国の研究機構によると『2023経済自由度ランキング』に台湾が初めて4位に輝いた。わが政府も『台湾投資の3つの方案』政策を推進し、投資金額はすでに2兆NTDを超えており、台湾で14万以上の仕事の機会を作った。海外の台湾人同胞が台湾に投資することを待っている」とアピールした。
陳院長「台湾の国際組織への有意義な参与に貢献」
訪問団は翌29日、台湾行政院を訪問して陳建仁行政院長と会見した。陳院長は冒頭「今回来てくれた皆さんは全員華僑団体のエリートだ」と称賛。続いて「台湾は国際社会に貢献できる裏には、台湾を愛し、海外においても我々と共に台湾を支えてきた華僑団体の皆さんのおかげだ」と在日台湾人に感謝した。
訪問団を率いる京都華僑総会の魏禧之会長は「政府が政策を作る時には、いつも我々海外台湾人のことも考えてくれたことを感謝する。今回の訪問の最大の目的は、日本華僑総会が台湾政府を支持する気持ちは変わらないことを証明したい」とし「日本と台湾は重要な友人で、お互い連携し合えば地域の平和が守れる。華僑団体はこれからも日本で影響力を発揮し、日台関係の促進を進んでいく」と意気込みを語った。
游議長「台湾の自己防衛の決心はウクライナにも負けぬ」
訪問団は同29日、台湾立法院も訪れて游錫堃立法院長と面会した。游院長は「台湾人の民主化運動の始まりと言われる『台湾議会設置運動』が当時の台湾総督府に抑えられたからちょうど百年が経った」とし「我々台湾人は60年にわたって政治運動を行い、やっと民主化改革を成し遂げた」と、台湾の民主化運動の歴史を振り返った。華僑団体のことについては「日本と台湾はとても友好な近隣だ。日台関係の裏に貢献できたのは華僑の皆さん」と讃えた。また台湾が直面している国際問題については「台湾はそんな簡単に侵略されるわけではない。台湾の自己防衛の決心はウクライナにも負けない」と台湾の防衛力をアピールした。
なお、訪問団と共に立法院に赴いた僑務委員会の呂元榮副委員長は「今回の訪問団成員は皆、僑会のエリートと核心メンバー。これからも日本で影響力を活かし、日本の友人に台湾の民主主義価値観の宣伝と日台関係の推進に貢献すると信じている」と述べた。