与党民進党は4月12日、党首を兼務している頼清徳副総統を総統選候補として選出したと公表。
昨年の統一地方選で大敗を喫したことに責任を取る形で党首を辞任した蔡英文総統。その後任として今年1月から党首を務めている頼氏、3月には次期総統選に向け、党の公認候補を決める予備選への参加も表明し、ほかに届け出た党員がいなかった。
選出後の記者会見で頼氏は「台湾はすでに主権独立国家だ」とした上で「中国が武力による台湾統一を諦めない限り、台湾は中国の侵攻に対抗できる準備を整えなければならない」との認識を示した。
一方、最大野党国民党は、未だに次期総統選の候補が決まらない。朱立倫党主席は3月に、今回は予備選の代わりに「徴召(強制指名)」方式で候補者を決めると発表。選定の過程では、侯友宜新北市長、韓国瑜前高雄市長ら各有力候補を対象とする世論調査を行う方針。
また第2野党・台湾民衆党も、党首を務めている柯文哲前台北市長を公認候補として任命する方針。
中国による台湾侵攻の脅威が増えている中、次期選挙戦では中国との関係が大きな争点となる見通し。