台湾産豚肉の輸出再開、27年ぶり

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輸出の豚肉を見守る(写真:農業部)

台湾産豚肉がこのほど、フィリピンに対して22トンを輸出した。27年ぶりの輸出再開。台湾産豚肉の対外輸出の再開を祝う記者会見に出席した台湾農業部の陳吉仲部長は「畜産農家や食肉加工業者にとって大きな励みになる」と輸出再開を喜んだ。

台湾では1997年に口蹄疫(家畜伝染病の一つ)が発生し、豚肉の輸出が一時停止とさせられた。24年近くの歳月を費やし、ついに2020年6月16日に世界動物保健機関(WOAH)より口蹄疫のワクチン非接種清浄地域に認定された。

陳吉仲農業部長が挨拶(写真:農業部)

同部は「今回のフィリピン向けの輸出再開には、政府と民間業者が一丸となって取り込んだ」と説明。まずは今年1月、嘉一香、欣楽、和栄意、泰安、信功、台畜など台湾の6つの食肉加工業者がフィリピンの農業当局から輸入の許可を獲得。今年7月にはフィリピンの豚肉輸入業者が台湾を訪れ、各社の食肉加工工場を視察。2か月にわたる商談の結果、嘉一香食品有限会社がフィリピン業者から受注を獲得したという。

記者会見では陳部長と嘉一香食品の陳国訓会長により、豚肉を詰め込んだコンテナに封をする儀式を行った。40フィートコンテナに詰め込まれた台湾産豚肉22トンは、水路を使って5~7日かけてフィリピンへ向かっている。

陳会長は「台湾産豚肉の品質と生産過程が国際市場のニーズに合致していると認められ、豚肉の主要な供給国であるデンマークやスペインなどの国々と競争できるレベルにあることを意味するもの。これからも台湾の業者が力を合わせて協力し、海外市場の開拓を進めていきたい」と意気込んだ。