蔡英文総統は10月30日、日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会台北事務所の泉裕泰代表に「大綬景星勲章」を授与した。蔡総統は「泉氏の日台関係に対する卓越した貢献を示すだけでなく、心からの感謝を表すものだ」と述べた。
泉氏は2019年11月に着任。近日中の離任が予定されている。
総統府内で行われた授与式で蔡総統は「この4年間、泉氏の協力の下で日台間は助け合い、新型コロナウイルスへの挑戦を共に乗り越えてきた。その上で交通や環境、司法などの分野で重要な協力協定を締結し、日台の交流より多元的で緊密なものにした」と泉氏を評価した。
また蔡総統は「泉氏が過去に日台の関係を『唇亡びて歯寒し』と表明したことや、協会のフェイスブック上で日本は『いつまでも台湾のそばにいる』」と表明したことなども振り返り、泉代表の功績をたたえた。
泉代表も挨拶に立ち「蔡英文総統から直々に立派な勲章をいただき、身に余る光栄であるとともに、望外の喜びです。この4年間、台湾の政府や経済界、文化界、様々な分野と人々の協力を得て、お互い本当に気持ちのよい仕事ができました。日本のすぐ隣に台湾というかけがえのない友人が存在することの、奇跡のようなありがたさを身に沁みて感じるとともに、蔡英文総統はじめ、台湾の皆様に対して、今一度、心からの御礼を申し上げたい」などと述べた。
なお、日本台湾交流協会のフェイスブックでは「この4年間、お疲れ様でした」や「泉代表最高」など、台湾人のコメントが殺到している。
景星勲章は国家や社会に優れた貢献をした外国人などに贈られる。1等から9等までの等級があり、今回授与された大綬は1～3等に当たる。
